GHB(Gamma-Hydroxybutyric Acid:ガンマヒドロキシ酪酸)、通称〈G〉は、非常に魅力的なドラッグだ。1ミリリットルにつき約1ポンド(約140円)とドラッグのなかでも非常に安価で、小瓶やキャップなどに忍ばせてクラブやフェス会場に持ち込みやすく、薬が切れたあとのうつ症状なしに、アルコールとMDMAを同時に摂取したような効果を得られる。週末にひどい二日酔いに苦しんだ経験があるなら、「そんなの最高だ、今すぐ使ってみたい」と思うかもしれない。 しかし、うまい話には裏がある。GHBは、わずか1滴でも多く摂取しただけで命を落とす危険性が高く、死には至らなくても昏睡状態に陥る。そのため、この粘り気のある無色無臭の液体は、経口注入器で正確な量を計り、水に滴下して使用される。 1960年代、麻酔薬として開発されたGHBは、現代の医療ではナルコレプシーやアルコール依存症の治療にしか用いら
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