狂牛病と変異型クロイツフェルト・ヤコブ病は、非常によく似ていることから、同一病原体によるものと現在のところ結論されている[1]。イギリスにおいて1993年5月に15歳の少女の発症例が報告され、クロイツフェルト・ヤコブ病は中高年や感染された人から作られた医薬品が原因で発症する病気という従来の常識を覆して、医学界に衝撃を与えた。 変異型クロイツフェルト・ヤコブ病による死者は1995年を皮切りに、死因がこの病気であると確認された人数は117名。推定を含めると死者は169名に達している(生存者は4名[2]、2010年7月5日現在)。 当初ヒトには、経口感染しないとされた。しかし、狂牛病に感染した獣肉で作られたキャットフードを食べたネコが死に、解剖したところ海綿状脳症であったことから、食物から感染した疑いが非常に高くなり、牛同士以外でも牛肉を通じての感染が疑われた。 1990年代前半までに、イギリス