Ⅰ.緒言 青二才さまのこちらのエントリが興味深いと私の中で話題になったので、純粋にハゲのパラドックス(以下、「ハゲパラ」)について吟味*1してみたいと思います。なお、本論に先立ってハゲパラの論理展開を以下に記しておきます。 「髪の毛が一本もない人はハゲである」(前提1) 「ハゲの人に髪の毛を一本足してもハゲである」(前提2) ここで前提1に前提2を繰り返し適用していく(つまりツルッパゲの人に髪の毛を一本ずつ足していく)。そして次の結論を得る。 「よって全ての人はハゲである」(結論)*2 Ⅱ.超越論的ハゲ原理論 オバQはハゲか Ⅱ-Ⅰ.感性論 大学一般教養の数学において、「ハゲパラ」に対し「ファジー集合」の概念が語られている。具体的な例では「『オバQはハゲである』という命題の検討」である。この検討はおおむね、純粋ハゲパラにおける前提2の成立条件の批判と換言できよう。 (ⅰ)古典集合論では「ハ
![純粋ハゲ批判 (Kritik der reinen Kahlheit) - 猫日記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/9d79680154453bf244c241cfc80f809fcb53c6a1/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2FL%2FLeChatduSamedi%2F20151219%2F20151219120116.jpg)