The Philosophy of Motion Pictures (Foundations of the Philosophy of the Arts) 分析美学ブックガイドで紹介されていたので読んでみた。 私たちは時々「この映画は、映画にしかできないことをやっている。だから素晴らしいんだ」といったことを言う。反対に「この作品は、映画じゃなくてもできるようなことしかしていないから、よくない」ということもある。 映画というメディアの特殊性が何かというのも難しいが、例えばカメラワークや映像の編集は映画固有のものだろう。カメラは自動的に目の前の光景を記録するだけのものではない。カメラワークや撮影や編集に技巧の余地があるからこそ、映画は芸術の一種たりえるのだと言われることもある(ちなみにこの本でキャロルもそういう議論をしている)。 メディアの固有性の主張 その作品のメディアに固有な特徴に関してよ