原作マンガを描く和月伸宏の手元 実写映画『るろうに剣心』の公開を控え、原作者の和月伸宏が実写化にあたってのエピソードを語るとともに、完成版を観たときの心境を明かした。一人のクリエイターとして「悔しいくらい良いシーンなんですよね」と口にしたのは、主人公・緋村剣心がおなじみの赤い衣装で初登場する映画オリジナルのシーン。「本当にもう『剣心だなあ』って染みこんでくるので、ぜひ観ていただきたいですね」と話す口調にも熱がこもっていた。 映画『るろうに剣心』フォトギャラリー 和月も脚本段階から関わったという本作は「人斬(き)り」というテーマが最初に出てくる鵜堂刃衛との戦い、原作でいう1巻と2巻がベース。そこにもう一人の敵である武田観柳のエピソードを交えた構成となっているが、脚本の第1稿は完成したものとはかなり違い、原作の人気キャラクターで剣心の宿敵である四乃森蒼紫も登場していたという。「監督とも話してい
[第7回]『グスコーブドリの伝記』ブドリの妹捜しがこんなに幻想的なわけ 「では問題に答えなさい。工場の煙突から出るけむりには、どういう色の種類があるか。」 ブドリは思わず大声に答えました。 「黒、褐かつ、黄、灰、白、無色。それからこれらの混合です。」 これは宮沢賢治の『グスコーブドリの伝記』の一節。独学で勉強してきたブドリが、学校でクーボー博士の口頭試問を受ける場面だ。シンプルな質問から始まるブドリの一連の答えは、非常に丁寧なもので、彼が科学者の観察眼を持っていることを巧みに表現している。この科学的な観察眼の存在こそが、『グスコーブドリの伝記』を童話であり、かつ科学小説として成立しているポイントだ。 だが、映画『グスコーブドリの伝記』はこの口頭試問の会話を省いた。観察をベースとした科学的感覚の欠落こそ、映画『グスコーブドリの伝記』を特徴づける重要な点だ。 映画『グスコーブドリの伝記』のあら
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く