富山市保健所は12日、市内の飲食店で野草を食べた60~70代の男女2人が、意識障害や嘔吐(おうと)、下痢などの症状を訴えて入院し、トリカブトによる食中毒とみられると発表した。2人とも既に退院し快方に向かっているという。富山県生活衛生課によると、記録の残る2013年以降、県内でトリカブト食中毒は発生していなかった。 市保健所によると、2人は今月10日、同市の飲食店で、店主が採取し、調理した野草のおひたしを食べた。残ったおひたしと調理前の野草を県中央植物園(同市婦中町上轡田)で分析した結果、トリカブトと、食用野草のモミジガサが混在していたことが判明。市保健所は店主が間違えてトリカブトも採取したと判断し、同店を12、13日の2日間、営業停止処分とした。