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ブックマーク / www.isas.jaxa.jp (164)

  • ISAS | 金環日食 / イベント

    [2012年5月21日12時更新] 日は曇り空に覆われましたが、相模原キャンパスには335名の方がお越しくださいました。相模原では、直前には小雨が降るあいにくの天気でしたが、の最大となる7時33分頃から2分間程度金の環が出現しました。 その後も断続的に太陽を観察することができ、そのたびに歓声が上がりました。 金環日:観望会のご報告 2012年5月21日の朝、首都圏をはじめ日各地で金環日を見ることができます。 首都圏では実に173年ぶりの現象となります。JAXA相模原キャンパスでは、この天文イベントを通して宇宙を身近に感じて頂き、より安全に楽しんでいただくための活動を行っています。 みんなで観よう!金環日(当日のイベント) JAXA相模原キャンパスにて、観望会を行います。 【日時】5月21日(月)午前7時00分~8時30分 【場所】JAXA相模原キャンパス(門衛所にて受付を行って

  • ISAS | BepiColombo MMOの熱制御系 / 宇宙科学の最前線

    はじめに BepiColombo――多くの方には耳慣れない言葉だと思いますが、これはESA(欧州宇宙機関)とJAXAが協同で進めている水星探査ミッションの名前です。太陽に一番近い惑星である水星はいくつか特異な性質を持っており、自転と公転周期が2:3の関係になっていることもその一つです。それを最初に指摘したのがイタリアの応用数学者Giuseppe Colombo(1920~1984年)でした。太陽に最も近い惑星であるために、水星は地球からの観測が難しく、また探査機による観測も米国のマリナー10号(1974~1975年)とMESSENGER(2011年~)によるものがあるだけです。マリナー10号は金星スイングバイを利用して水星に3回近づきましたが、この方策をNASAに提案したのが、このColombo博士でした。 彼の名前にちなんで名付けられた「BepiColombo」(BepiはGiusepp

  • ISAS | 第86回:失敗に学び、常にチャレンジングな発想を! / 宇宙・夢・人

    すずき・かずひろ。1962年、静岡県生まれ。1985年、慶應義塾大学法学部法律学科卒業。同年、宇宙開発事業団(NASDA)入社。経理部予算課、科学技術庁研究開発局宇宙利用推進室、パリ駐在員事務所、総務部調査役(宇宙3機関統合事務局)などを経て、2010年より現職。 宇宙研の基盤機能は、学術研究、大学院教育、科学プロジェクトの三つを大学共同利用によって進めることです。それらが確実に行われるように事務系のあらゆる業務を担っているのが、科学推進部です。総務、労務、対外対応、予算、事業計画、国際、学事、研究推進、安全衛生……と多様です。所属している人のキャリアも多様。彼らをまとめるのではなく、多様性を大切にしつつ方向性だけは「三つの基盤機能の実現」に合わせ、各人の能力を発揮できる環境をつくることが、私の役割です。 地元や、宇宙にあまり興味がない人々へ分かりやすい言葉で広報することは重要です。しかし

  • ISAS | 「あかり」が検出した謎の遠赤外線放射とは? / 宇宙科学の最前線

    2011年8月10日、宇宙科学研究所ホームページのトップに「『あかり』宇宙からの謎の遠赤外線放射を検出!」※1という見出しが踊りました。何やら怪しげな研究をしているのかといぶかしむ向きもあろうかと思いますが、れっきとした科学成果です。稿では、このニューストピックに関して、もう少しだけ詳しく解説させていただきます。 赤外線の宇宙背景放射 このニューストピックの概略は、赤外線天文衛星「あかり」が遠赤外線で宇宙探査をしたところ予想外に大きな宇宙背景放射が見つかった、というものです。宇宙背景放射とは、遠方宇宙からやって来る一様に広がった淡い光です。知られた天体の向こう側にあるという意味で「背景放射」です。 宇宙背景放射として最も有名なものは、ビッグバン直後の灼熱の宇宙が出した光の名残である、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)です。これは、名のごとくミリ波~マイクロ波の波長(1~10mm)の電磁波と

  • ISAS | 観測ロケットS-520-26号機 打上げ終了 / トピックス

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、熱圏中性大気とプラズマの結合過程解明を目的とした観測ロケットS-520-26号機を2012年1月12日05時51分00秒(日標準時)に、内之浦宇宙空間観測所から上下角72.5度で打ち上げました。 ロケットの飛翔は正常で、計画どおり発射後56秒に開頭が行われ、58秒に観測を開始しました。ロケットは、発射後57.5秒にNEIプローブ伸展、58秒にEFDリボンアンテナ伸展開始、58.5秒にFLPプローブ伸展、61秒にIRM伸展、66秒にEFDインフレータブルチューブアンテナ伸展開始、278秒に最高高度298kmに達した後、リチウム放出器に点火、リチウム蒸気を放出し、内之浦南東海上に落下しました。 搭載観測装置の一つ(イオン質量エネルギー分析器)は所定の観測ができませんでしたが、インピーダンスプローブ、ラングミューアプローブ、ビーコン送信機、電場計測器、磁場計

  • ISAS | 赤外線天文衛星「あかり」(ASTRO-F)の運用終了について / トピックス

    宇宙航空研究開発機構は、2011年11月24日(午後5時23分)に赤外線天文衛星「あかり」(ASTRO-F)の停波作業を実施し、これをもって同衛星の運用を終了しました。 「あかり」は、2006年2月22日に内之浦宇宙空間観測所からM-Vロケット8号機で打ち上げられ、日初の赤外線天文衛星として、要求寿命1年、目標寿命3年を超えての運用を通じ、約130万天体に及ぶ「赤外線天体カタログ」を作成する等、赤外線天文学に関する多くの成果をあげてきました。 2011年5月24日に発生した電力異常を受けて、6月に科学観測を終了することとし、以降は、確実な停波に向けた運用を実施してきました。 主な実績・成果は以下のページおよび「あかり」プロジェクトの観測成果のページをご覧下さい。 参考:「あかり」の主な実績・成果 新しいウィンドウが開きます赤外線天文衛星「あかり」の観測開始と初期観測結果について(2006

  • ISAS | 「すざく」が捉えた銀河団の衝突と合体について / トピックス

    X線天文衛星「すざく」が、Abell2256という銀河団をX線で観測し、大小二つの銀河団が秒速約1500kmという高速で衝突している証拠を捉えました。この測定は、銀河団プラズマ同士が衝突・合体している現場を世界で初めて直接的にとらえたものです。 これまでプラズマ同士がこれほど激しく運動しているとは考えられておらず、プラズマの圧力だけを支えていると仮定して推定されていた銀河団中の暗黒物質の質量は、実際にはさらに大きい可能性があります。 今後このような銀河団プラズマの運動の測定を系統的に行うことで、その運動を支配している暗黒物質の総量や分布を正確に推定することができます。 研究は、田村隆幸 宇宙科学研究所助教を中心とする研究グループによる成果です。 詳細につきましては、下記WEBページに掲載しましたのでお知らせいたします。 新しいウィンドウが開きます 「すざく」,宇宙で最重量級の衝突現場を検

  • ISAS | 「あかつき」の近日点における軌道制御(3回目)の実施について / トピックス

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、金星探査機「あかつき」の今後の金星再会合に向け、近日点における姿勢制御用スラスタ(RCS)による第3回軌道制御を予定どおり11月21日13時57分(日時間)から342秒間実施しました。衛星の状態は正常です。 今後は取得したテレメトリデータの解析と軌道決定を進めるとともに、金星再会合に向けた運用を引き続き進めていきます。

  • ISAS | 「あかつき」の近日点における軌道制御(2回目)の実施について / トピックス

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、金星探査機「あかつき」の今後の金星再会合に向け、近日点における姿勢制御用スラスタ(RCS)による第2回軌道制御を11月10日13時37分(日時間)から544秒間実施しました。衛星の状態は正常です。 今後は取得したテレメトリデータの解析を進めるとともに、11月21日に計画している第3回軌道制御に向けた準備を進めていきます。 ※なお、11月1日に実施した第1回軌道制御の噴射時間は587.5秒でした。

  • ISAS | 「あかつき」原因究明と対策(その4)(報告資料) / トピックス

    「あかつき」の金星周回軌道投入失敗に係る原因究明と対策について(その4)を、9月30日に開催された宇宙開発委員会に報告いたしました。 新しいウィンドウが開きます 「あかつき」の金星周回軌道投入失敗に係る原因究明と対策について(その4) (9月30日 宇宙開発委員会 報告資料):PDF1.9MB

  • ISAS | イプシロンロケット上段サブサイズモータ(M-34SIM-3)地上燃焼試験の実施結果について / トピックス

    宇宙航空研究開発機構は、日、イプシロンロケットの上段サブサイズモータ(M-34SIM-3)の地上燃焼試験を下記のとおり実施し、計画どおり終了しました 試験実施日:2011年9月30日(金)10時30分点火 試験場所:能代ロケット実験場 天  候:雨, 風:東北東 4.7m/sec,気温:16℃ [試験結果] 燃焼時間: 28秒 最大推力: 21kN 最大燃焼圧力: 6.0MPa イプシロンロケットの開発では、小型衛星の打上げ需要に応えながら宇宙輸送系の先進的な共通基盤技術の実証を目的として2段階開発の戦略をとっています。 第一段階では、近い将来見込まれる小型衛星打上げの要求に応えながら機体システムの自律点検機能に代表される革新的な運用技術を早期に実証し、第二段階では各機体サブシステムの抜的な低コスト化・軽量化研究の成果にもとづいて国際的な価格競争力と高い運用性を備えた機体システムを構築

  • ISAS | 金星探査機「あかつき」の軌道制御用エンジンの第2回テスト噴射の実施について / トピックス

    金星探査機「あかつき」(PLANET-C)の軌道制御用エンジン(OME)の第2回テスト噴射(注1)を9月14日に実施し、取得したデータの解析を進めていたところ、噴射による加速度が、9月7日の第1回テスト噴射時と同様に想定よりも小さな値を示していることが分かりました。 今後の対応については、これまでの2回の試験噴射のデータをふまえて検討していきます。 なお、第2回テスト噴射後の衛星の状態は正常です。 注1:OME噴射状況の再確認等を目的とし、噴射時間は約5秒であった(計画通り)。

  • ISAS | 第14回:雷・大気光カメラ(LAC)で金星雷の有無に決着をつける / きぼうの科学

    雷放電研究は、地球の大気科学研究においても、決してメジャーとはいえない分野です。積乱雲は近年"ゲリラ豪雨"というセンセーショナルな命名も手伝ってか、多くの人の興味の対象となりつつありますが、その中で起こる雷放電や大気電流に関しては、必ずしも研究の重要性が広く認識されているわけではありません。それにもかかわらず、金星の気象観測衛星とも呼べる「あかつき」には、雷放電発光を観測することを目的の一つとしたセンサー、雷・大気光カメラ(Lightning and Airglow Camera:LAC)が搭載されているのはなぜでしょうか? 30年にも及ぶ金星雷論争 金星に雷放電があるかないかについては、実は30年にも及ぶ大論争が繰り広げられています。雷があるかないかなんて、もし人がその場にいて発光を見たり音を聞いたりすることができたら簡単に分かりそうですよね。ところが、探査機に積んだ観測機器のデータから

  • ISAS | イトカワの砂 / 宇宙科学の最前線

    はじめに 2010年6月に小惑星探査機「はやぶさ」が帰還しました。11月になって持ち帰った岩石質の微粒子が小惑星イトカワ由来と分かり、大変に注目され、また意気も上がりました。これはサンプルキャッチャーと呼ばれる帰還したサンプル容器の内側を特殊なヘラで触って集めた約3300個のうち、人工物(主としてアルミ片)を除いた約1500個の岩石質極微小粒子(大部分が10μm[マイクロメートル、1μm=1mmの1000分の1]以下)の組成を調べて分かったことです(図1におおよその鉱物組成比を示す)。ヘラで集めたものは、1粒が1ng(ナノグラム、1ng=1gの10億分の1)以下と非常に小さな粒子なので、統計的な特徴を調べるには適していても、それぞれについて詳細に調べるには小さ過ぎるきらいがあります。そのため、マニピュレータという特殊な装置を使ってもう少し大きな粒子(数十μm)をサンプルキャッチャーから回収

  • ISAS | 相模原キャンパス特別公開2011、終了 / トピックス

    毎年恒例の相模原キャンパスの特別公開が7月29日(金)、30日(土)の2日間にわたって開催されました。来場者数は、初日が6024名、2日目が7029名、合計で13053名でした。 寄せられたアンケートはすべてに目を通し、来年度以降の特別公開に反映させるつもりです。今年もたくさんの方々にご来場いただき、ありがとうございました。 会場でお配りした「オリジナル図鑑」のデータを掲載しますので、図鑑の完成にお役立てください。 オリジナル図鑑(2011年版) データ集

  • ISAS | 第13回:紫外線で金星の雲を追跡する / きぼうの科学

    金星探査機「あかつき」が打ち上げられて約1年が経過します。金星周回軌道投入には失敗しましたが、今も元気に太陽系内を飛翔しています。この記事が発行されるころには、地球から見て太陽の向こう側を飛翔していることでしょう。今回は、そんな「あかつき」に搭載された紫外イメージャ(UltraViolet Imager:UVI)を紹介します。 紫外線の特徴 紫外線というと、あまり仲良くなりたくないと感じる方も多いと思います。紫外線は、可視光線で最も波長が短い紫色よりさらに短波長の光です。太陽光線に含まれていますが、地球大気にほとんどが吸収され、地上には数%しか降り注ぎません。しかし、近年ではオゾン層の減少などの影響で地上まで降り注ぎ、健康に悪影響を及ぼすと危惧されています。その一方で、殺菌消毒や蛍光灯での利用など、有用な特徴も持っています。科学観測においては重要な観測波長帯の光で、大気に吸収されやすいとい

  • ISAS | 電気ロケット技術 Game Changing Technology / 宇宙科学の最前線

    はじめに 『ISASニュース』巻頭に寄稿する機会を得たのは今回が3度目である。初回はNo. 230(2000年5月号)の「電気推進・イオンエンジン」であり、後に「はやぶさ」と名付けられることになるMUSES-Cをつくっていたころであった。2回目はNo. 276(2004年3月号)の「宇宙大航海時代への予感~小惑星探査機『はやぶさ』とイオンエンジン技術~」で、小惑星イトカワに向けてイオンエンジンを全力運転中のときであったと思う。 これらを踏まえた上で、地球―小惑星間往復航海を終えた2011年5月現在、電気ロケット技術に関して雑感を述べたい。 深宇宙往復航海を終えて 非力なロケットであってもその射程を延ばし、さらには復路を確保する、あるいは衛星寿命を延ばすための電気ロケットに関して、日は大変熱心に研究開発を続けてきた。1990年代、イオンエンジンによる静止衛星の南北制御への挑戦は、世界に先駆

  • ISAS | JAXA相模原キャンパス特別公開「相模原から宇宙大航海へ出発しよう!」 / イベント

    JAXA相模原キャンパスの特別公開を、今年は7月29日(金)・30日(土)の2日間にわたって開催します。 いつもは見られない施設の公開や、最新の研究内容をわかりやすく紹介します。衛星やロケットの模型展示、ミニミニ宇宙学校、水ロケット教室、いろいろな実験などイベントも盛りだくさんです。 ★ 節電モードで開催します 当日の電力状況により、開催時間と開催内容について、変更または中止することがあります。詳細についてはこのページに掲載いたします。 ★ のみものをご用意ください 相模原キャンパスの売店において、のみものを充分に販売できない場合がありますので、各自お持ちください。 昨年の様子 2011年7月29日[更新] 特別公開で配布したオリジナル図鑑のデータがダウンロードできます。 2011年7月19日[更新] 会場案内図/バスの時刻表、イベント情報を掲載しました。見学の計画作成にお役立てください。

  • ISAS | 第12回:中間赤外カメラ(LIR)が映し出す金星の雲頂温度分布 / きぼうの科学

    2010年5月21日午後6時過ぎ、相模原へ向かって国道16号線八王子バイパスを南下中の私の携帯電話が鳴った。「あかつき」運用室にいる大学院生からだった。「先生、何してるんですか? LIRの画像、もう下りてきていますよ」 さらば、地球よ 同日朝、「あかつき」は打ち上げられ、軌道修正がまったく不要なほど順調に、予定の軌道を地球から遠ざかりつつあった。「あかつき」は地球を振り返り、見送る私たちに別れを告げるため、搭載するカメラで地球撮像を行った。その画像データが同日の夕方にダウンリンクされたが、ファーストライト画像を目にした関係者の歓声が上がる場面に私は間に合わなかった。 LIRは波長10μm付近の赤外線を使ったカメラです。人間の目で見える光(可視光線)の波長は0.5μm付近なので、赤外線は、その20倍も長い波長の光です。すべての物体は、その温度に応じた波長の光を発しています。およそ5500℃の

  • ISAS | 「あかり」による中間赤外線 全天サーベイ観測 / 宇宙科学の最前線

    初の赤外線天文衛星「あかり」による、中間赤外線での全天サーベイ観測(図1)は、どのようにして実現できたのか、今後どのような研究に発展していくのかを、一例とともにご紹介します。 赤外線で宇宙を観測するということ 赤外線は波長2~200μm(マイクロメートル)の、人間の目で見える可視光(波長0.5μm程度)と比べると波長の長い電磁波です。赤外線で観測する対象は、究極的には宇宙のはじまりと生命のはじまりです。宇宙は膨張しており、遠くの銀河ほど速い速度で遠ざかっています。このため、遠く(昔)の銀河から来る光は赤方偏移が大きくなって波長が伸び、赤外線領域で捉えることができます。また赤外線では、広い意味での惑星や生命の材料、つまり宇宙空間に漂っている、可視光では見えない固体粒子(塵)や有機分子からの熱放射や輝線を捉えることができます。 27年前、アメリカ・イギリス・オランダは共同で、赤外線天文衛星