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ブックマーク / dandoweb.com (14)

  • 科学技術立国崩壊の共犯に堕したマスメディア|インターネットで読み解く! No.554

    英ネイチャー誌3月特集が「日の科学力は失速」と明確に打ち出したのをマスメディアは理解できなかったと言わざるを得ません。科学技術立国崩壊をい止めるおそらく最後の機を逃し、失政の共犯者に堕しました。ネイチャーによる日語プレスリリースはこう述べています。世界の《全論文数が2005年から2015年にかけて約80%増加しているにもかかわらず、日からの論文数は14%しか増えておらず、全論文中で日からの論文が占める割合も7.4%から4.7%へと減少しています》《他の国々は研究開発への支出を大幅に増やしています。この間に日の政府は、大学が職員の給与に充てる補助金を削減しました》《各大学は長期雇用の職位数を減らし、研究者を短期契約で雇用する方向へと変化したのです》……この国立大学法人運営費交付金の削減と世界での論文数シェア減少の相関ぶりがひと目で理解できるグラフを用意しました。 2015年の科学

    科学技術立国崩壊の共犯に堕したマスメディア|インターネットで読み解く! No.554
  • SPEEDIデータ隠しで乳児を犠牲にした政府|インターネットで読み解く! #

    品大手「明治」が製造した乳児用の粉ミルクから1キログラム当たり最大30.8ベクレルの放射性セシウムが検出された問題で、日刊スポーツは《粉ミルク、乾燥工程でセシウム汚染か》と伝えました。政府が原発事故時には発表すべき緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「SPEEDI」のデータを隠した結果、明治・埼玉工場(埼玉県春日部市)が高濃度の放射能の雲通過を全く警戒しないで乳児向けミルクを造ってしまったのです。 「工場内に取り込んだ大量の外気に液体の乳原料を霧状にして当てて乾燥させ、粉ミルクに加工している。今回放射性セシウムが検出された製品は、福島第1原発事故直後の3月14~20日にこの乾燥工程があった」「原乳を粉状にした原材料は北海道や米国、オーストラリア、欧州から工場に搬入。水と栄養分などを混ぜて再び液体にし、約200度に熱した空気に当てる」と報じられています。 賞味期限は「2012年10

  • 高速炉もんじゅ落下装置の引き抜きは困難(改)|インターネットで読み解く! No.242

    (6/10お知らせ:この問題を検討した最新記事は第263回「高速炉もんじゅ落下装置引き上げに工学的無理」です) 福島原発事故の直前に書いた「高速炉もんじゅ落下装置の引き抜きは困難」の考え方に問題があったので改訂版に差し替えます。引き抜きの困難さをもたらすポイントが、「もんじゅ」建設時と比べて現在、炉内は200度以上も高温になっている点であることは変わりません。(2011/5/10) 重量3.3トンもあって落下した炉内中継装置が抜けなくなっている対策として、抜くとい込んでしまうスリーブごと外してしまうのが日原子力研究開発機構の目指す解決法です。スリーブは原子炉の上蓋「しゃへいプラグ」(厚さ3.695メートル)に組み込まれていて、もし建設時と全く同じ条件下ならば抜くのは造作もないことでしょう。下に、状況を考えやすくするための概念図を用意しました。 燃料孔スリーブは外径640ミリ、内径465

    YaSuYuKi
    YaSuYuKi 2011/03/07
  • 『もんじゅ』課長自殺周辺の不審な巨額費用|インターネットで読み解く! No.241

    高速増殖炉『もんじゅ』(福井県敦賀市)で原子炉容器内に落下した燃料交換用の炉内中継装置を担当していた燃料環境課長(57)が自殺していたことが今週、伝えられました。自殺の理由について日原子力研究開発機構は何の説明もしていませんが、前後して報道された事項を並べると不審な巨額費用が目に付き、ありがちな病症状からの自殺とは思えません。何かが隠されていて、それが自殺の引き金になっている可能性があります。 毎日新聞の《もんじゅ:現場課長自殺 “要”失い無念 「影響出ないように」》は「もんじゅの燃料取り扱いは、ナトリウムと空気が触れないようにするため、軽水炉よりも装置の構造や動作が複雑になる。このため今回落下した炉内中継装置のように、もんじゅ特有の機器も多い。課長は燃料の取扱設備についての特許もあり、この分野に長年一貫して携わってきた“スペシャリスト”だった」と報じています。来、この現場に欠くこと

    YaSuYuKi
    YaSuYuKi 2011/02/28
  • インターネットで読み解く!No.240「若者はセックスまで避けだしているのか」(2011/02/16)

    お酒は飲まない、車は買わない――最近の若者に対して言われる風潮に「セックスも避ける」が加わりそうです。日経メディカル「日では主な性感染症の報告数が減少傾向に」で性感染症(STD)と人工妊娠中絶がこの十年来急減しているとする、とても気になるグラフを見たので以下に引用します。 「京都大健康医学系社会疫学教授の木原正博氏らが厚生労働省が定点観測している性感染症のデータを基に解析したところ、例えば2008年の淋菌の報告数は、ピークである2002年に比べて半減。性器クラミジアも、約30%減少している」「日の若年層の性行動自体は米国の若年層に比べると無防備ではあるが、性経験率が減少しており、その影響が大きいのではないか」と見られています。人工妊娠中絶のピークは2000年前後にあり、2009年は3、4割減っている感じです。そして「先進国の中で、日以外にSTDが減少している国はまずない」のだそうです

  • アジア杯の交替マジックは監督と選手達の合作|インターネットで読み解く! #

    サッカーアジア杯決勝をテレビ観戦していて、後半の選手交替で一度出されたザッケローニ監督からの交替指示に選手側が「×」を出し、5分後にやり直す不思議なシーンがありました。この交替は試合の流れを大きく日に引き寄せるマジックになったのに、当日の実況中継では判らなかった真相がようやく伝えられました。《今野が出した×マーク ザック監督第2案と選手の提案が一致し決勝点に》(スポニチ)や《流れ変えた「5分後」の交代 サッカーアジア杯優勝》(朝日新聞)です。 「それは珍しい光景だった。後半の立ち上がりを見極めて、ベンチは動きの悪いMF藤を外してDF岩政を入れようとした。ところが、ピッチの中で盛んにやり取りをした選手たちがタッチライン際に立った岩政をベンチへと押し返す」 「それを見た指揮官は岩政をいったんベンチに呼び戻し、コーチ陣と協議。同時に選手も試合を進めながら話し合いを持ち、遠藤が選手の総意として

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    YaSuYuKi 2011/02/04
  • 『対中赤字、実は黒字』良い記事ゆえの問題点|インターネットで読み解く! No.237

    今週、財務省が発表の貿易統計(通関ベース速報)で日の対中貿易赤字が焦点の一つになりました。日刊工業新聞が《昨年の対中輸出、27%増の13兆円で過去最高》で伝えます。「中国は輸出先の国・地域別シェアでも2年連続のトップ。輸入相手国としても02年から9年連続でトップとなり、世界第2位の経済大国になったとされる同国との関係が深まっている実態が浮き彫りになった」「輸出から輸入を差し引いた貿易収支は3208億円の赤字と、赤字幅が5年連続で縮小した。赤字額が1兆円を下回ったのは94年以来で、88年から続いている貿易赤字からの転換も視野に入ってきた」 ところが朝日新聞は経済面に《対中国赤字実は「黒字」 10年貿易統計 第三国経由の輸出 表に出ず》を出しました。「日の対中貿易は、ほんとうは黒字」(遊爺雑記帳)が全文を転載しています。「貿易の統計では、第三の国・地域を経て輸出された物品は、最終目的地では

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    YaSuYuKi 2011/01/30
  • 『新政権を育てるのに失敗』年賀状での心配事|インターネットで読み解く! #

    年賀状で何人かの方に「マスメディアは新政権を育てるのに失敗しました。その自覚が無い点が心配です」と書きました。民主党政権の混迷ぶりには困りますが、「政治とカネ」という政治部記者が条件反射で飛びつくテーマに集中し続け、格的な政権交代で待望された国家戦略の転換をアシストする役割が国内の既成メディアには見えなかったと評するしかありません。年金・医療など社会保障、農業と貿易の問題、内需拡大と成長戦略といった緊急を要する大きな政策課題に成果を上げさせねば、政権交代の意味そのものを失わせ、長く尾を引く後遺症になると心配します。 年明けの新聞論調には民主、自民両党が協調して乗り切るべし――といった感じがあります。しかし、大きな政策が無いのに、ほころびを繕うだけの協調をして何になるのでしょう。また、解散総選挙というお決まりのフレーズが見られるようになりましたが、大敗北を喫する側が衆院解散に打って出るはず

  • 漁業資源枯渇が国内マスメディアに見えない|インターネットで読み解く! #

    2010年は国際生物多様性年と定められ、クロマグロなどを中心に漁業資源枯渇にも注目が集まった年でした。大西洋クロマグロは3月のワシントン条約締約国会議で禁輸が議論され、12月には日の主要漁場を管理する中西部太平洋まぐろ類委員会で初めて漁獲規制が合意されたのですが、それを伝える国内マスメディアの論調は資源枯渇が視野になく、いまだに消費に支障があるかどうかにポイントを置く不思議なトーンでした。 例えば時事通信の「太平洋クロマグロ、日は3割減=幼魚の漁獲量規制で合意-WCPFC」は「日近海を含む太平洋の西側でクロマグロ(マグロ)の漁獲量を削減する国際規制を採択し、閉幕した。水産庁によると、削減対象は3歳以下の幼魚で、規制は2011、12の両年に適用される。太平洋クロマグロ全体の漁獲シェアで7割を占める日には、約3割の幼魚削減となる」「ただ、幼魚の削減量は、多様な刺し身マグロの国内供給全

  • もんじゅ落下事故に甘い認識、文科省の死角|インターネットで読み解く! #

    高速増殖炉もんじゅ(福井・敦賀)は落下した炉内中継装置を引き上げるために出力40%の試験運転日程を半年延期すると発表したのですが、47NEWSの《副大臣「大きな事故ではない」 もんじゅ装置落下で》が「笹木竜三文部科学副大臣は17日、高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で職員らに訓示し、8月に起きた燃料交換用装置の落下事故について『安全上、大きなトラブルではない』と述べた」と伝え、監督官庁である文科省の甘い認識が露呈されました。炉内中継装置を抜きとる大がかりな工事が無事に終わっても、落下事故によって炉心内に出来た損傷が冷却材ナトリウム液の中で確認できるかどうかすら不明です。 日原子力研究開発機構が16日に発表した引抜き工程は次の図です。 取り出し口の燃料出入孔スリーブの上には高さ7メートルにわたって各種機材が積み上がっていますから、まずそれを撤去します。そこに4階建てのビルほど高さがあ

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    YaSuYuKi 2010/12/22
  • 岡崎図書館事件、半年経過しシステム欠陥謝罪|インターネットで読み解く! No.231

    第207回「岡崎図書館事件を知るとIT立国など到底無理」で取り上げた38歳の会社社長が岡崎市立中央図書館のホームページに大量アクセスを繰り返しシステムを止めたとして、偽計業務妨害容疑で愛知県警に逮捕されたのが5月でした。昨11月30日、このシステムを作った三菱電機インフォメーションシステムズが半年も経過してシステムに欠陥があったと認めました。《三菱電機ISが図書館システム問題で謝罪、「SIerとして不十分な点があった」》(INTERNET Watch)などが伝えました。 会見では「1回のアクセスに対して10分間データベースとの接続を維持する仕様となっていたため、頻度の高い機械的アクセスによってデータベースの同時接続数が設定値を超えたためアクセス障害が発生した」と説明されました。せいぜい数十秒で終わる図書検索なのに10分間も引っ張り続ける仕様だったために、1秒間に1回、新着図書の有無を見に行

  • 既成メディアとネットの拮抗、潮目が変わる|インターネットで読み解く! No.230

    27日は大阪で開かれた「ジャーナリズムフェスタ2010」に行きました。この催しの趣旨は既成マスメディアの窮乏化で外部委託費が削られる中、フリーランスのジャーナリストが今後どう展望を切り開けるか考えるものです。新聞、テレビなど既成メディアとオルタナティブであるネット・ジャーナリズムの関係は、今年に入って潮目が変わってきており、皆さんがどのように考えているか興味があったので参加してきました。予想通り、閲覧端末としてのiPadが世界規模で普及し、取材活動の産物がアップルストアのアプリケーションとして売れる可能性がクローズアップされていました。電子書籍化はもっと広がっており、他の手段も含めてネット情報の有料化が論議されましたが、この方向はネット上の全ての情報を検索可能にしてしまおうとするグーグルの野望と正面からぶつかります。 この催しについて、いま出ているメディアの記事は共同通信の《デジタル時代の

  • 信頼性無し、もんじゅ運転再開は愚の骨頂|インターネットで読み解く! No.187

    液体ナトリウム漏れ事故を起こし、13年も停止している高速増殖炉「もんじゅ」の運転再開を目指す動きが急です。総選挙のさなかに年度内に再開の方針が伝えられ、9月半ばに「もんじゅ運転再開審議でPT設置 原子力安全委」(福井新聞)が報じられました。超長期に止めていた原発を動かす不安が大きい上に、建設した旧動燃の技術水準が信頼できぬ証拠は積み上がるばかり。運転再開は愚の骨頂です。 安全委のプロジェクトチームは六ケ所核燃再処理工場に次ぐ異例の設置で「10月中旬か下旬に、保安院が確認すべき『視点』を提示する。その上で、11月以降にもんじゅで現地調査も行い、原子力機構の報告や保安院の評価が視点に沿ったものかどうかを確認する」といい、自ら乗り出して行かざるを得なくなっています。 これほど心配されるのには理由があります。9月8日開催の「政策評価・独立行政法人評価委員会 独立行政法人評価分科会」で「今度のもんじ

    YaSuYuKi
    YaSuYuKi 2010/11/12
    librahackタグを付けたくなるレベルだが、ものがものだけに冗談にすらならん
  • 高速炉もんじゅに出た『生殺し』死亡宣告|インターネットで読み解く! No.224

    福井県にある高速増殖原型炉もんじゅで原子炉内に落下してしまった炉内中継装置(直径46cm、長さ12m、重さ3.3トン)を引き抜く作業が13日、失敗に終わりました。毎日新聞が「もんじゅ:誤落下、中継装置抜けず 運転休止長期化も」と伝えましたが、技術的常識に従えば格運転も廃炉措置も出来ない袋小路に追い込まれたと言えます。『生殺し』死亡宣告が出されたのです。 炉内中継装置は「2の筒を8のピンで上下に接合した構造で、下から約5メートルの部分に接合部がある。この接合部あたりで抜けなくなっている」「引き上げ作業では、設計上の限界4・8トンまで引く力を段階的にかけて24回試したが、抜けなかった。もんじゅは構造上、装置を引き抜かなければ原子炉の運転ができない。現状では接合部が原子炉容器内部にあり、アルゴンガスやナトリウムで覆われているため、目視で調べることができない」 10月1日に日原子力研究開発

    YaSuYuKi
    YaSuYuKi 2010/11/12
    最悪のデッドロック……もうだめぽ
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