文字から計算が生まれたのではなく計算から文字が生まれた。文字に繋がる抽象化にまつわる最も古い遺物は一定間隔で刻み目の入った骨。数えていたものはおそらく日数。 家畜を管理するために、一頭囲いから出すごとに一つ小石や小枝を拾い、一頭囲いに戻すたびに一つ落とす、といったことをしていた時期があったはず。*1 シュメールの遺跡では粘土で作られた様々な形のトークンが出土する。農耕の始まりと定住生活によって増えた穀物・家畜など様々な財物の会計・管理・記録に使われていた。 トークンをまとめて管理・補完するには穴が開いたトークンに紐を通すか、粘土球に入れるか。粘土の封球は自分や相手の印章を押してから焼けば改竄できない記録となる。 封球の不便な点は、中身が簡単に確認できないってことだ。どうしたらいい? 粘土球の表面に印章と同じようにトークンを押しつけてその形もつけておけばいい。 ちょっと待てーゐ!