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2014年2月27日のブックマーク (1件)

  • 0620 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    キリスト教社会には中世このかた「コルプス・クリスチアヌム」が覆ってきた。「キリスト教的社会有機体」といった意味だ。各個人に先行し、社会にアプリオリに存在する全体性めいたものがあるという見方だ。キリスト教社会にいる者はこの有機的全体性を破れない。そういう意味ではキリスト教の理性はまさに全体主義なのだ。エルンスト・トレルチの指摘である。 中世以来のこの「コルプス・クリスチアヌム」はやがて教会と国家の分離によって切断される。それがキリスト教西欧社会における「近代化」である。近代社会はそれまでの神との契約とはべつに、国家や会社との契約を発進させた。これによって個々の人間像がキリストの体や教会の壁にくっついた「浮彫的人間」から、社会の囲いのなかに立ち往生する「立像的人間」へと転換されることになった。 結果的にこの転換は強行されたのではあるが、当然ながらそこには容易に埋めがたい溝や矛盾があった。説教詩

    0620 夜 | 松岡正剛の千夜千冊
    Yamakatsu
    Yamakatsu 2014/02/27