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ブックマーク / brevis.exblog.jp (6)

  • トヨタ生産システムとは、じつはトヨタ生産&販売システムである | タイム・コンサルタントの日誌から

    数年前、中東のある国で、大手自動車ディーラーを訪ねたことがある。そこで働く日人の方のお話を聞くためだった。名前をS氏としておこう。その会社はトヨタ車の販売も多く手がけており、トヨタのOBであるS氏を社内指導に招いていたのである。訪問の主目的は当該国のビジネス事情と官庁との関係をヒアリングすることだったが、氏がご自分がしてこられた事について、淡々と話されるのを聞くうちに、次第に驚嘆の気持ちがわたしの中でふくらんでいった。以下はその時に聞いた話だ(ただし差し障りがないよう、質的でない点は少し変えてある)。 S氏はもともと、人材育成と社内教育のために、その2年ほど前に呼ばれたのだった。車のディーラーは、業容が拡大すると、売ったらそれで終わり、では済まなくなる。まず、補修用のサービスパーツを自分で手がける必要が出てくる。さらに売上が増えると、自社で保守点検の修理工場を持つことになる。他の不慣れ

    トヨタ生産システムとは、じつはトヨタ生産&販売システムである | タイム・コンサルタントの日誌から
  • システムとはいったい何を指すのか | タイム・コンサルタントの日誌から

    まだ駆け出しだった頃、上司との定期面接の席上で、お前は将来どういう職種を目指すのか、とたずねられた。わたしは即座に、『システム・モデラー』になりたいです、と答えた。複雑な対象系を観察・分析して、シンプルな要素に分解し、その間の定量的な関係をつかんで予測や制御や改善を行う。そんな仕事をしたいと考えたのだった。しかし、上司の返答は、「システム・アナリストとかシステム・エンジニアという職種ならあるが、システム・モデラーなどというものはこの会社にはない」というものだった。いや、自分の会社だけではなく、どこを調べてもそんな職種はなさそうだった。 わたしが当時やっていたのは、石油製油所の複雑な装置群の組み合わせを、線形計画法をつかって最適化する仕事だった。化学プラントの設計理論は「プロセス工学」といい、それを設計する職種は「プロセス・エンジニア」と呼ばれる。これは世界共通である。ところでプラントという

    システムとはいったい何を指すのか | タイム・コンサルタントの日誌から
  • レベルいくつの議論をしているの? | タイム・コンサルタントの日誌から

    わたしの働くエンジニアリング業界では、プロジェクトの構造や規模感について、ほぼ国際的な常識ないし合意事項がある。我々の業界で大規模プロジェクトといったら、予算総額1,000億円以上を通常、指す。そして大規模プロジェクトを構成する種々の単位作業(Activity)の総数は、大ざっぱに3~5万程度だ。もっとも最近はプラントの大型化が進み、規模感はややインフレ気味だが、上記の数字は一つの目安になる。 ところで、Activity数が3~5万と書いたが、これはプロジェクトを構成する最下位のActivity数である。プロジェクトを作業単位に階層的に分解して管理番号をつけ、予算や要員やスケジュールをコントロールしていく基準とする手法は、現代プロジェクトマネジメントの基である(この作業の階層構造をWBS = Work Breakdown Structure と呼ぶことは、サイトの読者諸兄ならばよくご存

    レベルいくつの議論をしているの? | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 逆張りで成功した部下は、どう評価すべきか | タイム・コンサルタントの日誌から

    マネジメントの一番中核の部分には、「人を動かして目的を達する」行為がある。人を動かす、というのがポイントで、自分自身で手を動かして何か成果物を生み出す行為は、マネジメントとはよばない。そして、マネジメントには客観的・計量的なテクノロジー技術)が存在する、というのがこのサイトでずっと主張していることだ。それは具体的には、バックワード・スケジューリングだったりスループット会計だったりEVMSだったりする訳だが、いずれも対象業務分野に依存しない、汎用的なマネジメント・テクノロジー=管理技術に属する。 とはいえ、マネジメントが、“人が人を動かす”行為である以上、そこには必ずヒューマン・ファクター=属人性が入り込む。人間対人間の関係は複雑である。全く同じ事を同じ人に言っても、かえってくるアクションが違うのはざらで、真逆になることさえある。最近の脳科学者たちの主張によれば、人間の脳は『複雑系』らしい

    逆張りで成功した部下は、どう評価すべきか | タイム・コンサルタントの日誌から
  • イナズマ線と二重線 -- 工程表のアップデーティングとは何か | タイム・コンサルタントの日誌から

    先日、拙著『時間管理術 (日経文庫)』を読みました、とおっしゃる方にお会いした。まことにありがたいことだ。ところで、その方が「一番勉強になったのは、スケジュールの工程表の上にイナズマ線を引くことでした、これで進捗の状況を見える化するというのは知恵ですね」と言われたので、こっちの方がかえってびっくりしてしまった。ほめられたからではない。この方の会社では、工程表を一度作成したら、それをそのまま、何の追記もアップデートもせずにずっと使い続けるのか、と思ったからである。 念のため書くと、先方は日人なら誰もが知る一流企業で、業界ではトップ3に入る会社だし(ただしエンジニアリングや製造業ではなくサービス業だが)、その方だって立派な学歴と経験をお持ちだ。そして、プロジェクト的な、非定型的業務にずっと従事されている。だから意外だったのだ。 工程表は、航海士にとっての海図に似ている。工程表もつくらずにプロ

    イナズマ線と二重線 -- 工程表のアップデーティングとは何か | タイム・コンサルタントの日誌から
    Yamashiro0217
    Yamashiro0217 2012/02/23
    ガントチャート引くならこれは必須だな
  • 稼動率で管理してはいけない | タイム・コンサルタントの日誌から

    エンジニアリング・プロジェクトの一環として工場計画を立案するとき、「稼働率最大」という目標を満たすように工場側から要求されることが、しばしばある。面白いことに、「稼働率を下げて仕事を楽にしてくれ」などとは決して言われない。つねに忙しくすることを求められるのだ(少なくとも日では)。 生産スケジューリングを最適化問題としてとらえる場合にも、往々にして、この稼働率アップが目的関数にもぐり込んでくる。しかし、ここでもう一度私は、声を大にして言いたい。 「稼働率アップを目標にしてはいけない!」 そもそも工場の稼働率とは何だろうか。ごく単純に定式化するならば、“設備リソースの実稼働時間を、利用可能な時間総数で割って求められる比率”だ。 稼働率で管理する、とは、稼働率がいかに100%という限界に近づいているかで、工場のパフォーマンスを計る考え方である。機械設備の特性上、フル稼働に近ければ近いほどロスや

    稼動率で管理してはいけない | タイム・コンサルタントの日誌から
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