264回 伊藤博文はテロリストか 薩摩・長州・土佐の出身者を中心に、明治の元勲と言われるような人の中には幕末に志士として活動していた際に徳川幕府政権に揺さぶりをかけたり外国人を排除するためのテロ行為に関与していた人間がいるというのは歴史上の事実である。 伊藤博文もその例にもれず、尊皇攘夷派の志士として英国公使館焼き討ちや国学者・塙次郎の暗殺、長州藩直目付・長井雅楽の暗殺計画に関与していた。その後、イギリス留学を経て開国派に方針転換。長州藩内の高杉晋作を中心にした軍事クーデターに参加、明治維新後は長州閥の有力者として出世し、初代内閣総理大臣にもなったし、公爵という爵位も得た。 様々な対象に対する差別的な発言で知られる自民党所属の衆議院議員・杉田水脈氏がX(旧Twitter)上で伊藤博文の墓前祭に参加したことを報告するポストで「伊藤博文公」と表記したことに対し、右派・歴史修正主義に対する批判的