ヨーロッパを出発してアジア全域を横断する線路をひこう!19世紀後半、そんなことを思いついた人がいた。彼の名前はニコライ2世。ロマノフ朝第14代にして最後のロシア皇帝。そして彼の思いつきは、のちにシベリア鉄道として結実することになったんだ。 完成から120数年がたっても、この路線は未だに世界最長を誇っている。9,300kmにも及ぶ全長は87の都市をまたぎ、8つのタイムゾーンと2つの大陸に渡っているんだ。フィンランド湾を出発してすぐに寝てしまい、しかも全駅で寝過ごしたとすると、次に起きたときに目の当たりにするのは日本海、なんてこともありえる。