「楽観世界一」の中国社会 中国のイノベーションが話題だ。ついこの間までは「経済は成長しても、技術面ではまだまだ」と見られていたのが、今では製造・物流・流通と各分野でイノベーションが進んでいる。中国企業の新たな試みは日本企業にとっても貴重な教科書だ。今や中国視察は日本のビジネスパーソンの間で静かなブームになっている。以前には米国から最新ビジネスモデルを導入するタイムマシン経営が流行したこともあったが、今や中国からビジネスを輸入する中国版タイムマシン経営が摸索されている。 本連載では中国のビジネス、サプライチェーンの最前線を紹介していく。中国企業の取り組みをとおして、日本企業にとってなんらかのヒントをもたらしたいと考えている。第1回にあたる今回は、具体的な事例ではなく、中国でなぜイノベーションが生まれているのか、その土壌ともいえる中国社会のあり方について紹介したい。 中国の人々と話していて驚く