◇「アリバイづくりか」 八ッ場ダム(長野原町)の建設中止を明言した前原誠司国土交通相が23日、現地を視察した。前原国交相は「言いにくいが、私の中止という考え方を白紙に戻すことはない」と、改めて中止を宣言。これに対し、長野原町の高山欣也町長は「一言で言うならがっかりだ。非常に丁寧な言葉だったが、冷たい物言い。憤りを感じた」と述べ、反発を強めた。一方、中止を求めてきた人々からは歓迎の声が上がるなど、地元からはさまざまな反応があった。【庄司哲也、杉山順平、奥山はるな】 長野原町山村開発センターで開かれた前原国交相と自治体関係者の会合に参加した東吾妻町の茂木伸一町長は「気持ちは届いたかもしれない。でも、建設中止という最後の言葉だけは一緒だった。前原大臣は虚心坦懐(たんかい)と述べ、期待していたが残念だ。地元を訪れたというアリバイづくりなのかもしれない」と、率直な感想を語った。 会合に加わった吾妻郡