ヨハネスブルクで開催されたワシントン条約締約国会議により、トラ、サイ、ゾウ、センザンコウは従来よりも手厚い保護が決まったが、一部の種については、野生生物保護の規制が政治によって骨抜きにされてしまったという懸念も出ている。(PHOTOGRAPHS BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC) 南アフリカ共和国ヨハネスブルクで、2週間にわたり「野生動物保護にとって、これまでで最も重要な会議」が開かれた。183の国と地域が参加するワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)締約国会議だ。 気候変動と生息地の減少は世界の野生生物にとって大きな脅威だが、動物の生体やその部位の取引は合法・違法の区別なく盛んに行われており、これが一部の種を絶滅に追いやりつつある。 サイは角を取るために殺される。ベトナムの一部では、サイの角を粉末にしたものがガンの
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