子どもがしょっちゅう、熱を出すのは、なぜでしょう。「40度になってしまった!」とその高さに驚いて熱が出た途端に外来に連れてきたり、「まだ下がらない、こんなに熱って下がらないものでしょうか?」と毎日のように診療所や病院を替えて通ったりする親御さんがいます。 体温が上がる状態を指す言葉として、医学的には二つの言葉があります。一つは、みなさんもよく聞いたことがある「発熱」。私たちの脳にある体温調節中枢が、必要性を察知して体温を上昇させて起こるものです。もう一つは、「うつ熱」というもので、熱中症のときのように体温の放散がうまくできない場合の、脳が関与しない体温上昇です。 子どもが病気をして熱が出るのは、発熱です。ウイルスや細菌、真菌など人にとって有害なものが体に入ってくると、私たちの免疫細胞(単球、マクロファージ、血管内皮細胞など)が反応して伝達物質を出します。その伝達物質が体温調節中枢に伝わり、