119番通報を受けてから現場に救急隊が到着するまでの平均時間が全国最下位に沈む都は、平成30年度予算案で都内の救急隊増設に向けた費用4億6千万円を計上する方針を固めるなど、到着時間短縮に向けた救急活動体制の充実化を目指す。国内外から多くの人が集まる2020年東京五輪・パラリンピックまでの目標達成を図りつつ、東京大会以降に到来する超高齢社会に対応していく。 東京都によると、119番通報を受けてから現場に救急隊が到着するまでの全国の平均時間は約8分30秒(平成28年)。一方、都内は同年、約10分50秒(同年)と全国水準に大きく水をあけられている。 これは、都内の救急出動数が28年、過去最高を記録し約77万7400件で全国1位だったことが背景にある。2位の大阪府の約57万件を比べてもその突出ぶりは顕著だ。このため、現在、都内に253隊ある救急隊を増やし、人員を増強することなどが急務となっている。