ホンダのヒト型ロボット「ASIMO(アシモ)」が二足歩行に成功してから、31日で10周年を迎える。この間、アシモは人の動きを理解する知能化技術などを備える一方、歩行アシスト装置などロボット開発からの副産物も生まれた。ただ、2015年を目指していた“実用化”にはまだ課題が多いようだ。ヒト型ロボットはトヨタ自動車なども開発を進めるが、韓国や中国も“ロボット大国・日本”を追い上げており、開発の加速が期待されている。 ◆二足歩行で“進化” 「二本足で十分歩けるようにはなった。ただ、アシモが人間の10歳児と同じようになったかといわれたら、できていない」 本田技術研究所(埼玉県和光市)の広瀬真人主席研究員はこう話す。 ホンダがヒト型ロボットの開発に着手したのは1986年。四輪車・二輪車市場の成熟が予想される中、新たな基礎研究の対象としてロボットが挙がった。吉野浩行同研究所社長(当時)のもと、「家の中で