「イスラム国」による人質殺害事件で、政府対応を検証する「邦人殺害テロ事件の対応に関する検証委員会」の報告書が5月21日に公表された。その内容は予想通り「(政府の対応には)誤りがあったとはいえない」と政府を全面擁護するお手盛り報告書で、一部では批判が噴出している。 しかし、実はこの報告書に絡み、もうひとつの重大疑惑が発覚した。それは人質の後藤健二さんの妻に対する“対応”について、菅義偉官房長官が大ウソをついていたという事実だ。 報告書では後藤さんの妻への支援について、こう記されている。 「人命を第一に考え、人質を解放するために何が最も効果的な方法かとの観点に立ち、過去の類似の人質事件の経験等も踏まえて、必要な説明・助言を行う等、後藤氏夫人の支援を行った」 抽象的な表現でごまかしているが、実際はこの間、政府は後藤さんの妻に任せきりで、「イスラム国」側とは一切具体的な交渉をしていなかったことが明
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