東浩紀(あずま・ひろき)/1971年、東京都生まれ。批評家・作家。株式会社ゲンロン代表。東京大学大学院博士課程修了。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。93年に批評家としてデビュー、東京工業大学特任教授、早稲田大学教授など歴任のうえ現職。著書に『動物化するポストモダン』『一般意志2・0』『観光客の哲学』など多数この記事の写真をすべて見る 関西空港で一夜を明かした後、大勢の人たちが臨時バス乗り場に並んだ=9月5日 (c)朝日新聞社 批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。 * * * 4日に上陸した台風21号、6日の北海道での地震は甚大な被害をもたらした。被災された方々にお見舞いを申しあげたい。 台風21号では関西空港が閉鎖され、約8千人が施設内に閉じ込められる被害が出た。この件で気になる噂がSNSを駆け巡っ