八ケ岳連峰・阿弥陀岳(2805メートル)近くで25日に遭難し、県警ヘリコプターで救助された都内の自営業男性(36)に一時、新型コロナウイルス感染の疑いが浮上し、陰性との結果が判明するまで2日間、救助に当たった県警山岳遭難救助隊員ら10人前後が自宅待機を余儀なくされたことが27日、分かった。県内の山岳救助でのこうした事例は初めて。 県警関係者によると、男性は25日、単独で阿弥陀岳に入山。午後1時ごろ、頂上に近い御小屋尾根付近(2500メートル)から滑落し、動けなくなった。男性の119番通報を受けて県警ヘリの他、茅野署員、諏訪地区山岳遭難防止対策協会の救助隊員が地上から出動。男性は午後4時半ごろ、ヘリで救助された。 男性は収容先の諏訪市内の病院で左手首骨折の重傷と診断された。その際、CT検査の肺の画像で、新型コロナウイルス感染の疑いが浮上。PCR検査を受けることになった。仮に男性が陽性だった場
県は21日、新型コロナウイルスの感染拡大対策として、接客を伴う飲食店などの遊興施設といった県内事業者に対して休業を要請することを正式決定した。改正特別措置法(新型コロナ特措法)に基づく要請で、対象は他にスポーツクラブやパチンコ店などの運動・遊技施設、映画館など。主に観光客を対象とするホテルや旅館などの観光・宿泊施設へは、県独自に休業検討を依頼する。いずれも期間は23日から5月6日まで。休業などに応じた事業者には30万円を支給する。 これを受け、県内のバーやクラブなどの経営者でつくる県社交飲食業生活衛生同業組合(長野市)は、加盟事業者に休業を呼び掛ける。県内でパチンコ店22店を経営する三公商事(岡谷市)は県の要請に沿って全店を休業する方針。土産卸などのタカチホ(長野市)は長野市内で運営する日帰り温泉施設を休業する準備を進めており、飲食店など運営の王滝(松本市)は営業時間の短縮に対応し、一部店
松本市浅間温泉の旅館「富士乃湯」は20日、同館に引いている源泉の湯を希望者に無料で配る「源泉テークアウト」を始めた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため19日から臨時休館中だが、源泉からの引湯は続けている。外出自粛で不安な日々を送る市民が自宅で温泉気分を楽しみ、癒やしになれば―と発案した。 同館の湯はアルカリ性単純温泉で、美肌や筋肉痛などに効果があるという。5月6日までの臨時休館中も毎日約25トンの引湯は続けているが、利用客がおらず排水するだけになってしまう。代表社員の二木(ふたつぎ)伸次さん(53)が「温泉地は人々が笑顔になる癒やしの場であるべきだ」と企画した。 新型コロナの影響で4月上旬〜中旬の売り上げは前年同期比9割減。経営は苦しい一方、常連客らが将来の宿泊料金を前払いして支援する動きも出ている。湯の無料提供は、恩返しの思いも込めた。 同館は一部朝食メニューの持ち帰りサービスも始めた
長野市は21日、市内の60代女性と、市内に帰省していた東京都の50代男性の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。女性には肺炎の症状があり、人工呼吸器が必要な重症。医療機関へ救急搬送後、女性の呼気からウイルスを含む飛沫(ひまつ)が拡散した恐れがあるとして、市保健所は治療に当たった看護師ら8人が濃厚接触者に当たると判断し、自宅待機を求めた。県内の感染者は計54人となった。 市保健所によると、女性は12日に38度台の発熱があったが市販薬を使用して解熱。16日に発熱やめまいなどの症状があり、17日以降も倦怠(けんたい)感が続いたため、19日に医療機関を受診し、エックス線検査で肺炎と診断された。息苦しさを訴えたため、別の医療機関に救急搬送されて入院し、20日に陽性と判明した。容体は改善に向かっているという。 女性は発症前の2週間以内は市外に出ていないという。濃厚接触者は看護師ら8人の他に同居
県内で19日に50人を超えた新型コロナウイルス感染例で、東京都内などから県内に帰省した人の家族に感染が広がったとみられる事例が相次いでいる。県は移動に伴う感染の恐れがあるとして帰省を避けるように呼び掛ける。それぞれ事情がある中で感染を拡大させないよう注意が必要だ。 この日判明した5人のうち、北信保健所管内(中野市、飯山市、下高井郡3町村、下水内郡1村)の4人は、17日に感染が分かった60代男性の50代の妻と20代の息子、親族の20代女性の3人と、この親族の知人の20代女性。6〜12日に帰省後、都内に戻ってから感染が分かった男性の実家の家族らだ。男性は60代男性の息子で、県保健・疾病対策課は、この息子から感染が広がった可能性があるとしている。 残りの1人は都内に住む50代男性で、松本保健所管内(松本市、塩尻市、安曇野市、東筑摩郡5村)の実家に帰省中に感染が分かった。10日に帰省し、11日に3
阿部守一知事は17日、県庁で記者会見し、政府が新型コロナウイルスの感染拡大に対応する緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大したことを受け、県民に対し、生活の維持に必要な場合を除いて外出を自粛するよう要請した。改正特別措置法(新型コロナ特措法)に基づく都道府県知事の権限としての要請で、期間は宣言対象の5月6日まで。県内での感染拡大を防ぐため、知事は「人との接触を極力減らす対応を徹底してほしい」と強く求めた。 会見に先立ち開いた対策本部会議で、緊急事態宣言の発令に伴う県の対応を決定。県は4月22日までを「感染対策強化期間」と位置付け、政府の緊急事態宣言が7日に発令された東京都など7都府県を含む感染拡大地域との往来自粛や、接客を伴う飲食店などへの出入り自粛を要請している。こうした対応に加え、県内での感染拡大防止には、県民に外出の自粛を求める強い要請が必要と判断した。 知事は、医療機関への通院や生活必
飯山市瑞穂の菜の花公園一帯で、菜の花が満開に近づいている。新型コロナウイルスの感染防止のため、市は5月6日まで一帯を閉鎖中。例年多数の観光客が訪れる菜の花畑は、一変して閑散としている。晴れ間の見えた16日、一面を黄色く染めた菜の花が、春風に吹かれて静かに揺れていた。 一帯には計17ヘクタールにわたり約3400万本の菜の花が植わる。毎年成育している地元住民有志「菜の花さかせるかい」によると、16日時点で「8〜9分咲き」。会長の大平孝之さん(51)は「見頃なのに公園に人がいないのは寂しいが、感染防止が最優先」と話していた。 (4月17日)
県の新型コロナウイルス感染症対策を助言する「専門家懇談会」は2日夜、6回目の会合を開き、県内の感染状況について、政府の専門家会議が示した3区分のうち感染拡大の度合いが最も低い「感染未確認地域」に当たるとする見解で一致した。県が独自に定めた4段階の区分でも、最も低い「レベル1」(域内発生早期)であると一致した。 政府の専門家会議は、感染状況に応じて「感染拡大警戒地域」「感染確認地域」「感染未確認地域」に区分。一方、県の区分は「レベル4」から「レベル1」に分けている。 県の専門家懇談会は非公開で開き、感染症や公衆衛生の専門家から意見を聞いた。県によると専門家からは、県内でこれまでに感染が確認された9人のほとんどが、感染経路をある程度追える状態であるとして、最も低い段階と見なして良いのではないか―との意見が出たという。 県の専門家懇談会は県内の小中高校の再開方針を巡り、学校再開後に地域で感染が広
長野市は1日、市内の1人が新型コロナウイルスに感染していることが分かったと発表した。県内での感染者確認は9人目で市内では初めて。関係者によると女性といい、直近に海外渡航歴があるという。市が濃厚接触者などについて調べている。 加藤久雄市長が同日午後に記者会見する。 県内では2月25日、県外出張後に発症した松本地方の60代男性の感染が初めて判明。続いてその50代妻、佐久地方の50代女性の感染が確認されたがこの3人は退院した。他にフランス渡航歴のある松本地方の20代女性、松本市の70代男性、都内から帰省中の飯田下伊那地方の20代男性と友人の20代男性、松本地方の40代男性の5人は入院中だが重症化はしていないという。 (4月1日)
県は28日、県飯田保健所管内(飯田市、下伊那郡13町村)の実家へ帰省中に新型コロナウイルス感染が判明した東京都の20代男性の濃厚接触者として、実家の家族2人と、家族以外の8人の計10人を特定したと発表した。男性は発症後、医療機関受診の目的以外で2回県内外に外出し、家族以外の8人はこの際男性と接触していた。この8人のうち2人にせきや頭痛などの症状が出ており、県はPCR検査を予定している。 男性は20日から帰省し、23日に発熱などの症状が出て県内の医療機関を受診。県によると男性は同日の受診後の時間に県外、25日に同保健所管内へそれぞれ外出した。県は男性が外出時に公共交通機関は使っておらず、マスクを着けていたと説明。一方で外出した市町村名や施設名、外出目的、家族以外の濃厚接触者と男性との関係、男性と接触した状況について「プライバシーの保護や風評被害防止のため」公表しないとしている。 県によると、
県は27日夜、県飯田保健所管内(飯田市、下伊那郡13町村)の実家に帰省していた東京都の20代男性が新型コロナウイルスに感染していることが分かったと発表した。県内での感染確認は6人目。男性は同日、県内の感染症指定医療機関に入院し、発熱や鼻水の症状があるが重症化はしていない。県は行動歴や濃厚接触者を調べている。 県によると、男性は20日から実家に戻り、23日に37度台の発熱とせき、喉の痛み、頭痛の症状が出たため、県内の医療機関を受診した。翌24日も38度台の熱があったため同保健所に相談し、自宅で療養。その後も症状が続くため、26日に再び同保健所に相談し、同じ医療機関を受診した。検体を県環境保全研究所(長野市)がPCR検査したところ、27日夕に陽性の結果が出た。 県は男性の職業などを明らかにしておらず、帰省の交通手段、帰省後の外出の有無などの詳しい行動歴や濃厚接触者については「調査中」としている
県松本保健所管内(松本市、塩尻市、安曇野市、東筑摩郡5村)で新型コロナウイルス感染者が確認されてから自身を感染者だとするデマが広まっているとして、松本市の建築業「小林創建」社長の小林稔政さん(46)が自社ホームページ(HP)などで否定し続けている。県発表の感染者情報と一致する点はなく、近く、不安や風評をあおるのは残念―などとする新聞広告も出す。 自らに向けられたデマを小林さんが知ったのは、県が感染者確認を発表した日の翌日の2月26日。取引先からの、こんなうわさ話を聞いたが―との確認の電話だった。数日後には、会社名まで記して小林さんと妻が感染者だとするツイッター(短文投稿サイト)の書き込みを確認。会社周辺の施設名を挙げ、「近辺は注意してください」などと記されていた。 県によると、県内の感染者は同保健所管内在住の60代男性会社役員とその妻だが、小林さんは40代で独身。それでも会社に1日数件の問
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