福岡市立小学校で担任の男性教諭(51)にいじめられ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になったとして、中学三年の男子生徒(14)と両親が、市に約5800万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁(石井宏治裁判長)は25日、220万円の支払いを命じた一審福岡地裁判決を変更、330万円に増額した。 平成18年7月の一審判決は、一定のいじめ行為を認めたがPTSDについては否定。双方が控訴し、PTSD発症や教諭による自殺強要の有無などがあらためて争われ、生徒への尋問も初めて行われた。 一審判決によると、15年5〜6月、教諭は小学4年生だった生徒に対し、学習道具の片付けが遅れた罰で両耳を引っ張ったり、生徒の曾祖父が米国人だと聞き「アメリカ人」「髪が赤い」と侮辱したりした。