2000年ごろの「ASPの失速」報道は、誤った情報による“騒ぎすぎ”が原因だった。しかし着実に実態が伴ってきたASP・SaaSは、さまざまな要素が具体的に準備されて市場に浸透しつつある。まもなく携帯電話の市場もターゲットとなるだろう。 過去の失速報道は「騒ぎすぎ」が原因 「10年前にASPが失速したという報道は、まだ実態が伴っていなかったにもかかわらず、世間に誤った情報が流れて騒ぎすぎたのが原因です」 こう話すのは、ASPIC Japan(NPO法人ASPインダストリ・コンソーシアム・ジャパン)常務理事の津田邦和氏。氏はASPの健全な発展のために精力的な活動を続けている。 「当時、ASPは、まだ技術が準備されていませんでした。Ajaxはなく、Webアクセラレーターもなく、セキュリティも不安。そしてインフラもブロードバンドではなく、まだISDNの時代でした。さらに、ベンダーとユーザーの間の取