熊本県産として販売されているアサリの大半に外国産が混入している問題で、熊本県は、産地偽装の疑いがあるアサリの8割程度が、同県を経由せずに流通している可能性があることを明らかにした。農林水産省と同県は連携し、流通ルートをさかのぼって実態解明を急ぐ方針だ。 農水省の調査では、2021年10月~12月の3カ月間で、全国の小売店で熊本県産として販売されたアサリの推計量は2485トンに上り、その97%に外国産混入の可能性が高いことが判明した。20年の熊本県内の年間漁獲量は21トンと、流通量との開きが大きい。 同県などによると、中国や韓国から輸入された生鮮アサリの約8割は、港がある山口県下関市に保管された後、熊本の海を経由せずに、熊本県産として市場に出回っている可能性がある。残りの2割程度は、県内の養殖場で一定期間育てる「蓄養」を行った後、仲介業者などを通して市場に流れているとみられる。 産地が偽装さ