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ブックマーク / blog.tokumaru.org (13)

  • PHPにはエスケープ関数が何種類もあるけど、できればエスケープしない方法が良い理由

    このエントリは、PHP Advent Calendar 2021 の20日目のエントリです。19日目は @takoba さんによる PHPプロジェクトのComposerパッケージをRenovateで定期アップデートする でした。 SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)の対策を行う際には「エスケープ処理」をしましょうと言われますが、その割にPHP以外の言語ではあまりエスケープ処理の関数が用意されていなかったりします。それに比べてPHPはエスケープ処理の関数が非常に豊富です。これだけ見ても、PHPはなんてセキュアなんだ! と早とちりする人がいるかもしれませんが、しかし、他言語でエスケープ処理関数があまりないのはちゃんと理由があると思うのです。 稿では、PHPのエスケープ処理用の関数を紹介しながら、その利用目的と、その関数を使わないで済ませる方法を説明します。 SQL

  • PHPサーバーサイドプログラミングパーフェクトマスターのCSRF対策に脆弱性

    サマリ PHPサーバーサイドプログラミングパーフェクトマスターには、PHP入門書としては珍しくクロスサイト・リクエストフォージェリ(CSRF)対策についての説明があるが、その方法には問題がある。アルゴリズムとして問題があることに加えて、実装上の問題があり、そのままコピペして用いると脆弱性となる。 はじめに 古庄親方の以下のツイートを見て驚きました。 CSRF用のトークンの作成 $token = password_hash(mt_rand(), PASSWORD_DEFAULT); ってのを書籍で見た………もンのすンげぇなぁ(苦笑 書籍名でググって調べる……評判が悪いので、まぁ、納得っちゃぁ納得。 — がる (@gallu) July 17, 2019 CSRFトークンの生成に、password_hash関数を使うですと? 親方に書籍名を教えていただき、購入したのが、この記事で紹介する「PH

  • 「10日でおぼえるPHP入門教室 第4版」はセキュリティ面で高評価

    弊社社の麻布十番移転に伴い、社近くの麻布図書館を利用しています。麻布図書館は土地柄のイメージにあう瀟洒な建物で、蔵書がない場合は港区の他の図書館から取り寄せ(無料です)ができますので、よく利用しています。今回は、山田祥寛さんの「10日でおぼえるPHP入門教室 第4版 」を借りて読んでみました。一読して、書がセキュリティにもよく配慮されていることがわかりましたので、以下にご紹介したいと思います。 クロスサイトスクリプティング(XSS) 表示の際にHTMLエスケープするという原則を忠実に守っています。そのため、下記の e() という関数を定義して呼び出しています。 function e($str, $charset = 'UTF-8') { return htmlspecialchars($str, ENT_QUOTES, $charset); } その他にもXSS対策として重要な下記の

  • SQLインジェクション対策もれの責任を開発会社に問う判決

    ポイントは下記の通りです。 X社(原告)はセキュリティ対策について特に指示はしていなかった 損害賠償について個別契約に定める契約金額の範囲内とする損害賠償責任制限があった 当初システムはカード決済を外部委託し直接カード情報を扱っていなかった X社が「カード会社毎の決済金額を知りたい」とY社に依頼をして、その結果カード情報をいったんDBに保存する仕様となった(2010年1月29日) X社からの問い合わせに対してY社は、カード情報を保持しない方式に変更することが可能で、そのほうが安全となり、費用は20万円程度である旨を伝えた(2010年9月27日)が、その後X社は改良の指示をしなかった 以下の脆弱性その他が認められた システム管理機能のIDとパスワードが admin/password であった 個人情報が記載されたお問い合わせログファイルの閲覧が可能(ディレクトリリスティングと意図しないファイ

  • DrupalのSQLインジェクションCVE-2014-3704(Drupageddon)について調べてみた

    既に日でも報道されているように、著名なCMSであるDrupalのバージョン7系にはSQLインジェクション脆弱性があります(通称 Drupageddon; CVE-2014-3704)。この脆弱性について調査した内容を報告します。 ログイン時のSQL文を調べてみる MySQLのクエリログを有効にして、Drupaのログイン時に呼び出されるSQL文を調べてみます。リクエストメッセージは以下となります(一部のヘッダを省略)。 POST /?q=node&destination=node HTTP/1.1 Host: xxxxxxx User-Agent: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64; rv:32.0) Gecko/20100101 Firefox/32.0 Cookie: has_js=1; Drupal.toolbar.collapsed=0 Conn

    DrupalのSQLインジェクションCVE-2014-3704(Drupageddon)について調べてみた
  • パスワード定期的変更の効能について徳丸さんに聞いてみた

    高橋: こんにちは、高橋です。今日は徳丸さんをお招きして、今話題のパスワードの定期的変更について、当のところ効果がないのか、その効能についてご説明いただきます。徳丸さん、よろしくお願いします。 徳丸: 徳丸です。いつもはパスワードの定期的変更にはあまり意味がないと主張していますが、今日はパスワードの定期的変更を擁護する立場なんですね。面白そうです。よろしくお願いします。 高橋: まず問題の整理についてです。IPAより9月3日に『「ID・パスワードのセキュリティ対策促進に関する広告等業務」 係る企画競争 』の仕様書(PDF)が公開されました。その仕様書中の行動喚起を促す対策事例の一つに「ID・パスワードは定期的に変更する」 があったので、セキュリティクラスタが騒ぎ出し、その結果かどうかは分かりませんが、9月9日に同仕様書が改定され、パスワードの定期的変更は対策例から削除されました。一連の議

  • 正規表現によるバリデーションでは ^ と $ ではなく \A と \z を使おう

    正規表現によるバリデーション等で、完全一致を示す目的で ^ と $ を用いる方法が一般的ですが、正しくは \A と \z を用いる必要があります。Rubyの場合 ^ と $ を使って完全一致のバリデーションを行うと脆弱性が入りやすいワナとなります。PerlPHPの場合は、Ruby程ではありませんが不具合が生じるので \A と \z を使うようにしましょう。 はじめに 大垣さんのブログエントリ「PHPer向け、Ruby/Railsの落とし穴」には、Rubyの落とし穴として、完全一致検索の指定として、正規表現の ^ と $ を指定する例が、Ruby on Rails Security Guideからの引用として紹介されています。以下の正規表現は、XSS対策として、httpスキームあるいはhttpsスキームのURLのみを許可する正規表現のつもりです。 /^https?:\/\/[^\n]+$/

  • 書籍「気づけばプロ並みPHP」にリモートスクリプト実行の脆弱性

    書籍「気づけばプロ並みPHP」のサンプルスクリプトにリモートスクリプト実行の脆弱性があるので報告します。 はじめに Yahoo!知恵袋の質問を読んでいたら、以下の質問がありました。 気づけばプロ並みPHP (著)谷藤賢一 (発行)リックテレコムP112の画像をアップロードする機能でエラーがでます。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11119835496 より引用 質問に対しては回答が既についてクローズされていましたが、引用されているソースを見て任意のファイルを任意のファイル名で、Web公開ディレクトリにアップロードできることに気づきました(下記)。 <?php // 略 $pro_gazou=$_FILES['gazou']; // 略 if($pro_gazou['size']>0) { if ($pro_

  • PHP+PDO+MySQLの組み合わせではSQLインジェクション攻撃で複文呼び出しが可能

    基礎からのPHPという書籍を読んでおりましたら、SQLインジェクションの攻撃例として、以下のSQL文ができあがる例が紹介されていました。PHP+PDO+MySQLという組み合わせです。 SELECT * FROM tb2 WHERE ban=1;delete from tb2 2つのSQL文がセミコロンで区切って1つにまとめられていますが、これを「複文(multiple statement)」と言います。私は、SQLインジェクション攻撃の文脈で複文が使える組み合わせを調べたことがあり、PHPMySQLという組み合わせでは、複文は使えないと思っていましたので、この攻撃は成立しないのではないかと思いました。 しかし、決めつけも良くないと思い手元の環境で動かしてみたところ、あっさり動くではありませんか。 PDOを用いてMySQLを呼び出す場合は複文が実行できると気づきましたが、なぜPDOの場合

  • HTTPSを使ってもCookieの改変は防げないことを実験で試してみた

    寺田さんのブログエントリ「他人のCookieを操作する」には、通信路上の攻撃者がいる場合は、SSLを使っても、Cookieの盗聴を防ぐことはできるが、Cookieの改変を防ぐことはできないと指摘されています。いかにも寺田さんらしい簡にして要を得たエントリで、これに付け加えることはあまりないのですが、残念ながらまだ読んでいない人が多そうだと言うことと、より広い読者に向けて具体的に説明した方がよいだろうと考えました。 そこで、通信路上に攻撃者がいる典型例として、公衆無線LANの偽AP(アクセスポイント)があるケースを題材として、「HTTPSを使ってもCookieの改変は防げない」ことを説明します(Secure属性使うと盗聴は防げますが、改変は防げません)。長いエントリなので結論を先に書いておきます。 Secure属性がないCookieはHTTPSでも盗聴できる Cookieの改変についてはSe

    HTTPSを使ってもCookieの改変は防げないことを実験で試してみた
  • 多発するWeb改ざんに備えてinotifywaitによる改ざん検知を導入した

    Webサイトの改ざん事件が多発しています。Webサイトに対する基的なセキュリティ施策を実施していればまず被害にあうことはないとは思うものの、全ての手口が公開されているわけではないので、何となく「嫌な感じ」もします。 【参考】 Web サイト改ざんに関する注意喚起(JPCERT/CC) 2013年6月の呼びかけ 「 ウェブサイトが改ざんされないように対策を! 」(IPA) @Police ウェブサイト改ざん事案の多発に係る注意喚起について(pdf) 5月から多発しているHP改ざんインシデントをまとめてみた。 - piyolog 当方のサイト(会社、個人)は、一通りのセキュリティ施策は実施しているつもりですが、絶対に改ざんされないかというと、改ざんされることは想定しておかなければならないと考えています。 当方のセキュリティ施策の例 FTPをやめ、sshのみで管理運用 sshのパスワード認証を

  • IPAから「クリックジャッキング」に関するレポート出ました

    Webアプリケーションのセキュリティの分野で「新しい攻撃手法」は実はそれほど多くないのですが、比較的新しく対応が求められているものとしてクリックジャッキングがあります。クリックジャッキングは、CSRFと同じように「Webアプリケーションのサーバー側機能」を利用者(被害者)に実行させる手法です。CSRFは、当該機能を実行するHTTPリクエストを送信させる罠を使いますが、クリックジャッキングの方は、iframe等に当該機能を呼び出す画面を表示しておき、利用者(被害者)に実行ボタンを押させる(=クリックジャック)手法です。クリックジャッキングに関しては従来詳しい解説がありませんでしたが、この3月26日にIPAから「クリックジャッキング」に関するレポートが公開されました。 このレポートから、クリックジャッキングのイメージを示す図4を引用します。 サイトAが攻撃対象のサイト、悪意のあるページは罠にな

    IPAから「クリックジャッキング」に関するレポート出ました
  • IPAから『DOM Based XSS』に関するレポート出ました

    DOM Based XSSに関しては、IPA「安全なウェブサイトの作り方」でも、拙著でもごく簡単にしか触れておらず、まとまった解説が要望されていましたが、日(2013年1月29日)にIPAから「IPA テクニカルウォッチ『DOM Based XSS』に関するレポート」が公開されました。 同冊子の目次は下記の通りです。 はじめに 1. DOM Based XSSの概要 2. IPAに報告されたDOM Based XSSの脆弱性 3. DOM Based XSSの事例 4. DOM Based XSSの対策方法 コラム おわりに IPAのレポートと言うことで、DOM based XSSの届出の状況も説明されています。以下にグラフを引用します。 一見して「急増」していることと、昨年の10月から12月の3ヶ月で92件も届出があったということで、対策が急務となっている状況が見て取れます。これは、こ

    IPAから『DOM Based XSS』に関するレポート出ました
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