「未承認国家」に興味を持った作家のカネバー氏(中央)は、該当する16カ国をめぐり、その様子を著書にまとめた/Guilherme Canever (CNN) 独自の政府やパスポート(旅券)があり、市民がいて、時には通貨もある。しかし、さまざまな複雑な事情で公式には存在せず、地図にすら載っていないこともある。世界にはそんな国が数多く存在する。 ブラジル人の作家ギリェルメ・カネバー氏は、2009~14年にかけて、正式に国家として承認されていない16の国を訪れ、その経験を新著「Unrecognized Nations:Travels To Countries That Do Not Exist(仮題『未承認国家:存在しない国への旅』)」に記している。 国家の定義はさまざまな解釈が可能だが、国際法の下で国家と認められるためには、常住する住民が存在し、領土と国境を明確に管理し、独立して統治する能力を有