昨日、刷り上ったばかりの見本誌を見た最初の印象は「重厚」だった。A5・290ページは質量感がある。昨夜仕事を中断して読み耽る。時間がアッと言う間に経過する。じっくり読めば2~3時間掛かる大作だからだ。お陰で睡眠時間2時間で午前中から出版社で打ち合わせ、午後は番組の収録・・・・、と地獄のサイクルに陥る。でも、とにかく、面白かった。主人公、沖鮎要の高校時代から物語が始まるが、時は日韓ワールドカップ開催中。同級生の在日とサッカーファンが喧嘩をするシーンもアクセントになっている。要君はごく普通の高校生だが、刷り込まれた自虐史観がデフォルト。そんな彼が祖父と戦前の話をして嫌悪感を抱き、祖父を一方的になじる場面がある。おいおい、日本の狂った教科書や教師を簡単に受け入れておじいさんの話を否定するなよ、と要君に言いたくなったが、両親はいったい何を要君に教えていたのか、という隠されたテーマも見えてくる。 も