円安などによる原材料高で採算が悪化し、すき家を展開するゼンショーホールディングスと吉野家ホールディングスが、本業のもうけを示す営業利益で大幅な減益となった。 ゼンショーの営業利益は電気料金の値上げや、円安による原材料の牛肉の調達コストが、想定を上回ったことで、前年同期比51・3%減だった。吉野家も営業利益が52・1%減だった。 松屋フーズは増収増益だったが、緑川源治社長は「出店抑制による収益改善」と分析している。 厳しい決算の背景には、原材料費が高止まりするなかでも、低価格競争を続けざるを得ないことがある。 吉野家は、今年4月に牛丼(並盛り)を他の2社と同じ280円に値下げしたが、「期待ほど、客数も増えず、原材料価格も高止まりした」(河村泰貴社長)という。緑川社長は、牛丼の価格について「並盛りなら340~350円が適正価格。もう余力はない」と嘆いた。