【北京=蒔田一彦、ソウル=吉田敏行】中国北東部で深刻な大気汚染が続き、北京では25日、大気1立方メートルあたりの微小粒子状物質(PM2・5)濃度は一時、中国の環境基準の5倍以上となる400マイクロ・グラムを超えた。同市は21日に4段階の汚染警報を上から2番目の「オレンジ」に初めて引き上げ、25日も継続している。 中国紙「新京報」によれば、市内の約150社が操業停止や減産措置をとり、幼稚園や小中学校の屋外活動も取りやめになっている。環境保護省によると、汚染物質を含んだ濃霧に覆われた面積は、中国の国土全体の約15%に当たる143万平方キロ・メートルに達した。 一方、韓国の金浦(キムポ)空港では25日、中国から飛来する大気汚染物質を含む濃霧で視界が悪化し、国内線の48便が欠航した。仁川(インチョン)空港でも20便が遅延し、視界不良が原因の運航の乱れとしては今冬最悪となった。