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ブックマーク / www.tachibana-akira.com (7)

  • 「生活保護で貧困はなくならない」と賢者はいった 週刊プレイボーイ連載(30) – 橘玲 公式BLOG

    生活保護の受給者が200万人を超えて、戦後の混乱期(1950年)に制度が創設されて以来の最多水準に達しています。生活保護にかかる経費は3兆4000億円を超え、自治体の負担も大きく、このままでは制度自体が崩壊してしまいます。 「自力では生きていけない貧しいひとたち」をいかに救済するかは、どこの国でももっとも議論を呼ぶ問題ですが、ここではノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌスの意見を紹介しましょう。 バングラデシュの経済学者ユヌスは、“貧者の銀行”と呼ばれるグラミン銀行を創設し、貧困の改善に大きな功績を残しました。バングラデシュは世界でもっとも貧しい国のひとつで、旱魃や洪水などの自然災害が起きると何十万人ものひとが餓死してしまいます。国民の半分は読み書きができず、一人あたりGDPは約700ドルで、日の65分の1程度しかありません。 ユヌスはこの絶望的な貧困とたたかうために、マイクロクレジッ

    「生活保護で貧困はなくならない」と賢者はいった 週刊プレイボーイ連載(30) – 橘玲 公式BLOG
  • 日本の若者はほんとうにリスクをとらないのか? 週刊プレイボーイ連載(18) – 橘玲 公式BLOG

    人はリスクをとらない、といわれます。最近の若者は海外に出ようとせず、アメリカの一流大学では、留学生のほとんどは中国韓国の学生になってしまった、との嘆きもよく聞かれます。 これが、日の将来に対する重要な警告であることは間違いありません。しかし保守的で臆病で日を離れたがらない若者というのは、日人の「国民性」なのでしょうか。 ひとはどんなときでも、自分の利益を最大化すべく合理的な選択をする、と考えてみましょう。すると、ちがった風景が見えてきます。 プロサッカーの世界では、たくさんの若者たちがヨーロッパに渡っています。長谷部や田、長友、香川といったJリーグで活躍した選手だけでなく、アーセナルの宮市亮のように高校を卒業してすぐにヨーロッパリーグで活躍する選手も登場しました。 なぜサッカー選手たちは、大きなリスクをとって海を渡るのか? 彼らは、特別な日人なのでしょうか。 もちろん、そん

  • 有権者が合理的でも、選挙結果はなぜか不合理 週刊プレイボーイ連載(12) – 橘玲 公式BLOG

    7月はじめの休日に、街で奇妙なデモ隊と遭遇しました。手づくりのプラカードを掲げた若者たちが、サウンドマシンを積み込んだ軽トラックを先頭に、ラップに合わせて「原発いらない」「子どもを守れ」と歌い踊っています。アニメ風のコスプレ姿もあれば、裸に放射能標識を描いた男性もいます。 物珍しさでしばらく眺めていると、そこに学生服姿の高校生が通りかかりました。 「きれいごとばっか叫んでるんじゃねえよ」 高校生のひとりが、デモ隊を見て顔をしかめます。 「原発があったから、これまで気楽に暮らしてこれたんだろ」 このように、エネルギー政策をめぐって、国民の間には多様な意見があります。それを、多数決のデモクラシーによってひとつにまとめていくことができるのでしょうか。 ここで、「投票のパラドックス」を説明したいと思います。といっても、これはぜんぜん難しい話ではありません。 ジャンケンでは、グーはチョキに勝ち、チョ

    有権者が合理的でも、選挙結果はなぜか不合理 週刊プレイボーイ連載(12) – 橘玲 公式BLOG
  • 宝くじは「愚か者に課せられた税金」 週刊プレイボーイ連載(9) – 橘玲 公式BLOG

    「1等前後賞合わせて3億円!!」のサマージャンボ宝くじが発売され、人気の売場にはさっそく行列ができています。宝くじの魅力は夢をかなえる一攫千金にあるのでしょうが、その一方で、「宝くじを買うひとはお金持ちにはなれない」ともいわれています。その理由は、小学生でもわかるような単純な期待値の計算ができないからです。 あらゆるギャンブルは、賭け金からショバ代(経費)が差し引かれ、残金の合計を勝者(当せん者)が総取りする仕組みになっています。競馬を開帳するには競馬場や競走馬などが必要になりますから、賭けの参加者が胴元にショバ代を支払うのは仕方のないことです。もちろん、この参加費が安ければ安いほど、勝ったときの払い戻し額が大きくなるという法則も共通です。 ある賭けに100円を投じたとき、平均してそのうちいくら払い戻されるかがギャンブルの期待値で、競馬や競輪など公営ギャンブルの期待値は75円(経費率25パ

    宝くじは「愚か者に課せられた税金」 週刊プレイボーイ連載(9) – 橘玲 公式BLOG
  • 参議院は廃止したらどうだろう 週刊プレイボーイ連載(8) – 橘玲 公式BLOG

    「デモクラシーは有権者の自画像を描くのだから、日人の民度が低い以上、政治家が無能なのは仕方がない」という意見をよく聞きます。もしこれが当だとすると、私たちの「民度」が上がらなければずっとこのままということですから、どこにも救いはありません。この“自虐的”政治観から抜け出す道はないのでしょうか。 議論の前提として、日人の民度は低いかもしれないが、それ以外の国もだいたい同じようなもの、ということを確認しておきましょう。 自由とデモクラシーの理想を体現したとされるアメリカでは、有権者の約半数は各州に上院議員が2人いることを知らず、4分の3はその任期を答えられません。半数以上の人が自分たちの州の下院議員の名前を挙げることができず、40%は2人の上院議員の一方すら知らない、という調査結果もあります。そのためアメリカ政治学では、「こんなに民度が低いのに、なぜ民主政はそれなりに機能しているのか」

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    a96neko
    a96neko 2011/07/04
    衆院で再可決可能な2/3議席を握ると、今度は別のことを言うんじゃないのか?
  • 相続税は道徳的に正当化できるか? – 橘玲 公式BLOG

    武富士元会長の長男に対する巨額追徴訴訟は、2月18日の最高裁判決で、1330億円の追徴処分を適法とした2審判決が破棄され、長男側の逆転勝訴が確定した(裁判の経緯はこちら)。私はまだ判決を読んでいないが、納税者の権利を重視する近年の判断を踏襲し、税務当局の裁量(実質主義)を認めず、厳格な法解釈から納税義務の有無を判断する租税法律主義が採用されたということだろう。 この件は、長男側に租税回避の意図があったことは否定できず、還付加算金約400億円を加えた2000億円もの巨費を返還することは、裁判所にも躊躇いがあったようだ。 須藤裁判長は補足意見で「海外経由で両親が子に財産を無税で移転したもので、著しい不公平感を免れない。国内にも住居があったとも見え、一般の法感情からは違和感もある」と、俊樹氏側の行為が税回避目的だったと判断しながらも「厳格な法解釈が求められる以上、課税取り消しはやむを得ない」と述

    相続税は道徳的に正当化できるか? – 橘玲 公式BLOG
  • 財政破綻に備える「3つのリスク回避術」 – 橘玲 公式BLOG

    『ZAITEN』2011年2月号の特集「20XX年ニッポンの国債暴落」に掲載された「財政破綻に備える「3つのリスク回避術」」を、出版社の許可を得てアップします。 *                   *                   *                   *                   *                   *                   *                   * 「日国は破産するか」については、さまざまな議論がある。たいていのひとは、「こんなに借金(2009年末の国債発行残高は約870兆円)が大きいんだから、いずれ大変なことになるだろう」と不安に思っている。それに対して、「財政危機なんかウソっぱちだ」と威勢のいいことをいうひともいる。 どちらが正しいかを判断するには、まず現状を正確に把握しなくてはならない。

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    a96neko
    a96neko 2011/01/25
    外貨建て資産を増やせばいいじゃん
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