何とない違和感の中にも無数の事件が隠されている。日常にひそむ小さな事件の謎を暴き出していくボサボサ頭の女子高生探偵マーニーの活躍を描いた作品。 1巻でもっとも凶悪な犯罪者が依頼人の望月だから困る――あの事件は犯人の方もちょっと殺人未遂だが。フィクサーは話の中で犯罪行為が立証されていないし、愛猫家に悪い人はいないからなぁ。 描かれる事件の中に有害なものも一部にはあったが、半分以上は依頼人がそのまま放置しておけば問題なく日常を過ごせる性質のものだ。 それでも動いてマーニーに依頼すれば、人生に新しい展開がもたらされる。そのことが面白い。 あるいは、後輩にマーニーを引き合わせれば丸投げでも許されるのに最後まで立ち会っている白鳥先輩の面倒見の良さが素敵だ。那智先輩も野暮用につきあってくれている。 人間のつながりを面倒くさがらずに、経費以上の行動をしているキャラクターにもハッとさせられるのだった。 た
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