被爆体験を描いた漫画「はだしのゲン」が過激・残虐な描写であるとして、松江市教育委員会が市内の小中学校に学校図書館での子どもへの閲覧や、貸し出しを中止するよう要請していることがわかり、関係者から怒りの声が上がっています。同教育委員会は、昨年12月の校長会で「はだしのゲン」を自由に閲覧できない閉架図書にするよう要請していました。 市の調査では市立小学校35校、中学校17校のうち、約8割の図書館で置いています。 昨年8月、市議会に「ありもしない日本軍の蛮行が描かれており、子どもたちに間違った歴史認識を植え付ける」として作品の撤去を求める陳情が提出されました。12月議会で、全会一致で不採択になりました。 広島で被爆した男性(83)=市内大庭町=は「漫画は原爆の悲惨な現実をよく伝えている本だ。語り継いでいく必要が大いにあるとき見せないことは正しい歴史認識を伝えないことになる」と声を荒らげます。 県教