国産の樹木を使い、地元の職人が加工した高品質な木製玩具が復活しつつある。昨年度から住民の誕生祝いとして贈る自治体の事業もスタート。デパートやイベントスペースでも人気を呼んでいる。(村島有紀) 戦後、しばらくは玩具といえば国産だった。しかし、認定NPO法人「日本グッド・トイ委員会」(東京都新宿区)によると、現在は国土の7割が森林という森林大国でありながら外国産に押され、木製玩具の国産割合は1%にも満たない。 同会は、幼いときから国産の木に親しんでもらおうと、昨年度から新生児に、国産材を使って地元の木工職人が製作した玩具を贈る「ウッドスタート事業」を開始。自治体に協力を呼び掛け、新宿区や熊本県小国町など6自治体が賛同した。新宿区では姉妹都市の長野県伊那市と提携。区民が出生届を出すと、伊那市で作った積み木やままごとセットなど7種類(各1万円前後)から一つを受け取る。 同会の多田千尋理事長は