記事:明石書店 フランス語式(Poulet Frit Kentucky の略)のケンタッキー・フライド・チキンのロゴ(矢頭典枝撮影)。フランス語憲章の制定(1977年)以降、ケベック州では英語圏の企業でもフランス語式の社名や看板を用いることが義務づけられている。 書籍情報はこちら 二つの公用語国家カナダの少数派 ケベックと聞いて、何をイメージするだろうか。フランス語を話す人が多数を占めるカナダの一地域である、カナダからの分離・独立を求める動きがみられる、といった回答がすぐに返ってきそうだし、正しい認識でもある。 ただ、一つの言語のみで生活できるのが当たり前の日本にいると、一つの国に複数の公用語が存在することは頭では理解できても、そのうち少数派の方を話すというのはどういうことか、想像もつかないかもしれない。たしかにカナダは英語とフランス語を公用語としているといっても、英語はほぼどこでも通用す