――数十名の職場の管理職をしていますが、メンタルによる休職者や休職予備軍が多いのが悩みです。 心に、いわゆるメンタル(ヘルス)の問題を抱えている人は、僕は職場の「カナリア」だと思うのです。 ご存じのように、カナリアはかつて炭鉱で、ガスの異常を感知するために使われました。カナリアの異常は多くの炭鉱夫の身に危険が差し迫っているということ。 それと同じで、職場に1人でもメンタル不調者が出たら、潜在的な予備軍はほかにもいると考えたほうがいいでしょう。メンタルの不調は、単に個人の問題にとどまらず、職場全体の問題でもあると考えるべきです。場合によっては、マネジメントに問題がある場合もあります。 ――多かれ少なかれ、仕事とは憂鬱なものなんじゃないですか? 先日、熊本県のある会社を訪問する機会がありました。平均年齢が29歳の小さな企業ですが、社員がみんな「金曜日になったら憂鬱になる」と言うのです。「こんな