2015年5月12日のブックマーク (3件)

  • 15回目のイタリア映画祭:その(4) - そして、人生も映画も続く

    フランス映画もそうだが、戦後のイタリア映画には明らかに二つの方向があった。つまり、ロッセリーニらのネオリアレズモを引き継ぐ作家の映画と、物語の楽しみを基においた娯楽映画と。ところが、これまたフランスでもそうだが、最近はその中間の映画が増えた。 フェルザン・オズペテクやパオロ・ヴィルズィらがその中間の流れを代表する監督だろう。コメディの名手、ヴィルズィの新作『人間の値打ち』は、不動産業で苦しみながら金融投資で一獲千金を狙うディーノとそれを利用する裕福な金融コンサルタントのジョヴァンニを中心に、2つの家族を描く。 うまいのは、ある夜の事件を3章に分けて、ディーノ、ジョヴァンニののカルラ、ディーノの娘のセレーナの3人の視点から語っていることだ。ガス・ヴァン・サントの『エレファント』の手法で、『桐島、部活やめるってよ』などでも使われているが、視点によって新しい事実が次々に出てくる過程がスリリン

    15回目のイタリア映画祭:その(4) - そして、人生も映画も続く
    abetabettertomorrow
    abetabettertomorrow 2015/05/12
    『人間の値打ち』『神の恩寵』『スイミング・プール』
  • 『セッション』の不思議な魅力 - そして、人生も映画も続く

    アカデミー賞を3部門受賞した『セッション』をようやく劇場で見た。歌舞伎町にできた新宿TOHOシネマズに行きたいと思っていたら、TCXという大きなスクリーンでやっていたので行くことにした。席についてみると、ほぼ満員でびっくり。 連休中とはいえ、公開から3週間もたっているのに500席近く埋まるとは。見てさらに驚いたのは、この映画がずいぶんマイナーな映画だということだ。不思議な魅力があるのは事実だが。 ドラマーになるのを夢見て音楽の名門校に入学した19歳の青年が、鬼教師とバトルを繰り広げるだけの話だ。おそらく107分のうち、2/3は主人公がドラムを叩いているシーンだろう。そのうえ、2人の関係は鬼コーチの訓練ものかと思うと、途中から歪んできて『ブラックスワン』のようなサイコホラー的な様相となる。 監督は今年30歳のデイミアン・チャゼルで初の長編という。もしアカデミー賞を取らなかったら、東京ではアー

    『セッション』の不思議な魅力 - そして、人生も映画も続く
    abetabettertomorrow
    abetabettertomorrow 2015/05/12
    (昔の)少年ジャンプを読み込んでカッコいいという事を学んだ私としては、この(若干主人公がひねくれてはいるが)王道の物語は非常に楽しめた。一回負けてそこから〜〜というあの展開が最高なんだよなぁ〜
  • 『寄生獣 完結編』に退屈する - そして、人生も映画も続く

    前篇を見てそれなりにおもしろかったし、山崎貴監督だしと思って完結編を見に行った。ところがこれが退屈だった。やたらに田宮(深津絵里)や後藤(浅野忠信)などの芝居がかったセリフが多く、何だか説教臭かった。 ふと考えてみたら、山崎貴監督の映画はこれまでも「生きるとは」「人生とは」といったどこか説教めいたところがあった。『永遠の〇』はその最たるものだったが、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズにも、『STAND BY ME どらえもん』にも、「生きるとはすばらしい」という類のセリフがあった。 山崎監督の演出は、いい役者にそれぞれの存在感たっぷりに演じさせるし、音楽もたっぷり使って盛り上げるので、見ているとその気になる。今回だと、主人公の染谷将太のちょっとずれたまじめさや深津絵里の意志の強さや浅野忠信の強靭さなどが、見事なアンサンブルをなしている。とりわけ終盤の浅野の活躍ぶりは惚れ惚れする。 それ

    『寄生獣 完結編』に退屈する - そして、人生も映画も続く
    abetabettertomorrow
    abetabettertomorrow 2015/05/12
    前編と完結編前半は悪くなかったが、後半くずれた。それまで三人称だったのに完結編後半だけ急に一人称になったような。視点が変わっておかしな事になっていた。母性という視点がなくなってセカイ系になったのか。