驚異の反撃を見せたクリスタル・パレスが月曜日の試合を３－３の引き分けに持ち込んだことで、マージーサイドの人々の指の爪と血圧は今後１週間にわたって危機に晒されることになった。大方の予想通りマンチェスター・シティが水曜日のアストン・ヴィラ戦に負けなかったとすれば、再び首位の座を失うリヴァプールは、「奇跡を祈りながら」「不安を抱えて他会場の結果を待ちつつ」「ラジオをエティハドの試合に合わせて」（ほかにも、無数に存在する最終節の決まり文句の中から好きなものを選んで構わないが）今季プレミアリーグの最後の日曜日を迎えることになる。マヌエル・ペジェグリーニのチームが残り２試合のどちらかで２ポイントを落としたとしても、レッズはやはり得失点差という非常に悔しい理由でタイトルを逃すことは間違いない。 だがこういった話は、９点の開きがある得失点差を埋めることは不可能だという仮定を確かな事実として設定した上で成り

マンチェスター・ユナイテッドMF香川真司は、２４日に行われたプレミアリーグ第１２節カーディフ戦で、ベンチメンバーから外れた。デイビッド・モイーズ監督は、同選手が日本代表戦で負傷したと理由を説明している。だが、重傷ではないともつけ加えた。 脳震とうのDFネマニャ・ヴィディッチや、そけい部を負傷しているFWロビン・ファン・ペルシ、DFフィル・ジョーンズらとともに、カーディフ戦を欠場した香川。モイーズ監督は負傷者たちについて、次のように話している。クラブの公式ウェブサイトが伝えた。 「香川は日本代表でケガをしたんだ。脚を痛めた。打撲があるんだ。だが、それほど悪いものではないよ。ロビンはそけい部の問題だ。つま先はかなり良くなっている。ネマニャとロビンができるだけすぐに戻ってくることを願っているよ」 「彼らが水曜の試合（チャンピオンズリーグのレヴァークーゼン戦）に間に合うことを願っている。だが、断言

今回の代表ウィークにぴったりのタイミングで、国籍の定義そのものに疑問を呈する話題が持ち上がった。 今月のマンチェスター・ユナイテッドに新たな風味をもたらした攻撃的MFアドナン・ヤヌザイに対し、ベルギー代表は先週月曜日、負傷したヴァンサン・コンパニの穴埋めとしての招集を試みた。１８歳の彼は、とりあえず現時点ではこのチャンスを拒否。ベルギー代表のマルク・ヴィルモッツ監督は次のように説明している。 「マンチェスター・ユナイテッドから私が聞いたのは、彼はまだどの国の代表チームでプレーするとも決意していないということだ。我々は（ベルギー代表でプレーさせたいという）明確なシグナルを出した。後は彼次第だ。私は彼の選択を尊重するつもりだ」 コソボ系アルバニア人の両親を持ち、ブリュッセルで生まれ育ったヤヌザイは、現時点ですでにベルギー、アルバニア、トルコ（報道によれば、母親の民族的出自によるものらしい）の代

オランダサッカー協会（KNVB）は、１１月１６日にベルギー国内で日本代表との親善試合を行う予定となったことを２４日に公式ウェブサイトで明らかにした。 同協会は、日本側からの試合の招待を受け入れたとのことだ。試合会場に関しては、ベルギーのリエージュあるいはゲンクのどちらかになる見通しで、日本サッカー協会（JFA）が来週に決定するとされている。キックオフ時刻も合わせて決定されるようだ。 現在FIFAランキング９位のオランダは、今月１０日に行われた２０１４年ブラジル・ワールドカップ（W杯）予選のアンドラ戦に勝利を収め、２試合を残してすでに本大会出場を決定している。日本代表とは過去に２度対戦し、オランダの２戦２勝。２００９年９月にはオランダ国内での親善試合で３－０、２０１０年南アフリカW杯のグループステージ第２戦では１－０で日本代表を下している。 オランダ戦の３日後となる１１月１９日には、日本代表

ニュースそのものがニュースのネタになるというのは少しばかり馬鹿げた話ではあるが、我々ジャーナリストにとっては、この仕事に伴う名誉と責任を改めて思い出させてくれるような現象でもある。 ニュースについてのニュースがまた新たなニュースを生まない程度に簡潔に要約すれば、次のような話だ。マンチェスター・ユナイテッドの日本代表MF香川真司は、本人のあずかり知らぬところで、国際的な混乱の中心に置かれてしまっている。イギリスのほぼあらゆる主要メディアが、香川はデイビッド・モイーズ新監督のもとで出場機会が得られないことへの不満をはっきりと口にしたと報じたのだ。その報道を日本から目にしたファンは不可解に感じたことだろう。日本代表がガーナに勝利を収めた親善試合の後のミックスゾーンで実際に取材をしていた私たちにとっては、さらに驚きの大きな話だった。彼のマナーの良さも知っているし、彼が大勢の記者団の前で一度だけ立ち

今回のコラムではまず、イタリアのある言い回しを紹介したい。「コップ１杯の水の中の嵐」というものだ。ほんのわずかなことやちょっとした言葉が異常なまでに膨らまされ、実際には存在しないような問題を生み出すことを表す時に使われる。 何のことかといえば、日本対ガーナの試合後に香川真司が言ったとされる発言だ。インターネットのおかげで、その言葉は世界中を駆け巡ることになった。 サムライブルーの１０番が言ったということになっているのは、「なぜプレーできないかって？　それはモイーズに聞いてください！」というものだ。パソコンでも携帯でも、この言葉が英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語に翻訳されたものを見つけることができる。 だが、日本語でこの言葉は見つけられない。その理由は明らかだと思う。おそらくは、香川が実際にはこの言葉を言っていない可能性が高いためだ。 ガーナ戦の後、私はミックスゾーンでの香

リヴァプールMFスティーブン・ジェラードは、引退後もリヴァプールと深く関わっていくつもりだ。同選手は、将来的にリヴァプールで監督を務めてみたいと話している。 ３３歳のジェラードは、今年７月にクラブとの契約を延長した。新しい契約は２０１５年までと伝えられており、引退はまだ少し先のことに見える。しかし、ジェラード本人はすでに引退後のプランも考えているようで、『TwentyFour 7 Football』で以下のように述べた。 「リヴァプールで監督ができたら夢のようだね。ワールドクラスの監督がすでにいるものだけど、僕たちは様子を見なければいけない」 「ある程度の年齢になると、サッカーを終えた後のことを真剣に考えないといけない。これからの１２カ月で資格を取るつもりだよ」 昨シーズン終了をもって、リヴァプールでともに戦ってきたジェイミー・キャラガー氏は引退した。同氏は、イギリス『スカイ・スポーツ』で

エジル、フェライニなど最終日に大きな動き

マンチェスター・ユナイテッドDFリオ･ファーディナンドはこれまでのキャリアを振り返り、ユナイテッドにこれほど長期間在籍することになるのは予想外だったと語った。 ファーディナンドは２００２年にリーズからユナイテッドに加入。まもなく１２年目のシーズンの開幕を迎えるDFは、イギリス『デイリー・ミラー』のインタビューに対して次のように話している。 「マンチェスター・ユナイテッドに１０年以上もいるなんて、考えられもしなかったクレイジーなことだよ。正直に言ってまったく想像していなかった。ユナイテッドには２年くらいか、もしかしたら３、４年いて、それからどこか海外にでも行くと思っていた」 「僕はユナイテッドとの恋に落ちたからね。勝つことに魅了されて、このクラブの歴史に魅了された。自分がその一部になるとは想像すらできなかったことだ」 キャリアの後半には負傷に苦しめられてきたファーディナンドだが、昨季はプレミ

２０１２－１３シーズン『Goal 50』で４７位に選出されたサンフレッチェ広島FW佐藤寿人が、選出の喜びをコメントしてくれた。 ２００８年から開始され今年で６回目となるこの賞で、日本人選手のトップ５０入りは２０１０年の本田圭佑、昨年の香川真司に続いて３人目。Jリーグ所属の選手の選出は初めてとなった。 佐藤は間違いなく、この１年間の世界最高の５０人の中に選出されるにふさわしい活躍を見せてきた。２０１２年にはJリーグで得点王・MVPの活躍を見せ、チームを初のJ1年間優勝に導く。クラブ・ワールドカップでも３得点で得点王となり、世界に向けてその力をアピールすることができた。 ２０１３年には自らのゴールで富士ゼロックス・スーパーカップのタイトルを獲得。今季すでに２度のハットトリックを達成し、J1得点ランキング首位タイに立つとともに、チームも首位で前半戦を折り返している。毎年のように力関係の大きく変動

アーセナルはプレシーズンツアーの第２戦として１７日にハノイでベトナム代表と対戦し、７－１の大勝を収めた。アーセン・ヴェンゲル監督は試合後に、チームのここまでの仕上がり具合に満足している様子を見せている。 ツアー初戦のインドネシア・ドリームチーム戦で２得点を記録し、ヴェンゲル監督からの称賛を受けていたFWオリヴィエ・ジルーは、この試合でも前半だけでハットトリックを達成する活躍。後半には１７歳のFWチュバ・アクポムが２点を加えたほか、MFアレックス・オックスレイド＝チェンバレン 、DFイグナシ・ミケルもゴールを記録した。FW宮市亮も後半から投入され、今回のツアーでの初出場を果たしている。 ヴェンゲル監督は勝利を喜びつつ、ベトナムの健闘にも賛辞を送った。クラブ公式サイトが指揮官のコメントを伝えている。 「良いペースで、良い闘争心を持って戦うことができた。シーズンに向けて良い準備になったのは間違い

欧州ではバイエルン・ミュンヘンとボルシア・ドルトムントがスペインの２強を撃破し、国際舞台ではブラジル代表が自国開催のコンフェデレーションズカップで見事な優勝を飾ってシーズンを締めくくった。この５年間にクリスティアーノ・ロナウド、リオネル・メッシ、ヴェスレイ・スナイデルが１位に選出されてきたGoal 50だが、今年は上位陣に多くの新顔が加わることになるかもしれない。 シーズンを通してトップレベルの選手たちのクオリティーを最もよく見せてくれる大会が一つあるとすれば、それはUEFAチャンピオンズリーグだろう。過去のGoal 50でも、所属クラブが欧州の頂点に立った選手がランキングの上位を独占してきた。 ２０１１－１２シーズンにC・ロナウドが１位に選出されるまでは、４年間の受賞者すべてがビッグイヤーを掲げた選手たちだった。２００７－０８シーズンにマンチェスター・ユナイテッドでその流れをスタートさせ

マンチェスター・ユナイテッドは１０日、プレシーズンツアーに出発する１９人のメンバーを発表した。MF香川真司は、日本ツアーからの合流予定だ。 ユナイテッドはタイ、オーストラリア、日本、香港を訪問する。日本代表としてコンフェデレーションズカップに出場した香川は休暇を許可されており、遅れて合流することになった。 FWウェイン・ルーニーも含まれ、おおむね予定どおりのメンバーでツアーに出発するユナイテッドだが、DFネマニャ・ヴィディッチが外れたことは予想外だった。主将の不在についてクラブからの説明はないが、ひざの問題の治療が影響しているのかもしれないと、イギリス『スカイ・スポーツ』は伝えている。 DFクリス・スモーリング、MFアシュリー・ヤング、MFナニは、それぞれ負傷で帯同しない。FWロビン・ファン・ペルシとGKダビド・デ・ヘアはシドニーで合流予定。メキシコ代表でコンフェデレーションズカップを戦っ

プレシーズンツアーとしてアジアやオーストラリア訪問を予定しているマンチェスター・ユナイテッドだが、コンディション不良のため参加が危ぶまれている選手もいるようだ。イギリス複数メディアが報じている。 報道によれば、MFアシュリー・ヤング、DFクリス・スモーリング、MFナニの３人は遠征に同行できない可能性があると見られている。ヤングとスモーリングは足、ナニは鼻にそれぞれ問題をを抱えているとのことだ。 ユナイテッドは水曜日に最初の遠征地であるタイに向けて出発の予定。３人の参加の可否は週明けに状態を見て決定されることになるようだ。 デイビッド・モイーズ監督は、選手たちのコンディションについて次のようにコメントしている。 「ケガのため状態に疑問のある選手たちや、ケガから復帰したばかりの選手たちが何人かいる。参加の可能性もあるが、来週はじめに確認することになるだろう」 １３日にバンコクでタイリーグ選抜と

マンチェスター・ユナイテッドは４日、フィル・ネビル氏（３６）がコーチに就任することを発表した。 ２０１２ー１３シーズンまでエヴァートンでキャプテンを務めていたP・ネビル氏は、４月にエヴァートン退団を表明。その後、引退を決断している。指導者の道を進むことを決めていた同氏に、エヴァートンでともに戦ったデイビッド・モイーズ監督から声が掛かり、２００５年まで過ごしたユナイテッドに戻ることになった。 P・ネビル氏は、「引退を決めた後もゲームを続けたいということは分かりきっていた。この２、３年、そのための準備を続けてきた。デイビッドがこの機会を私に与えるために電話をくれたとき、断ることなどなかったね。エヴァートンですべてをささげてプレーしてきた。しかし、ここが私の心のクラブであることは秘密ではない。選手時代、デイビッドや彼のスタッフとともに働き、とても楽しかった」と語っている。 また、モイーズ監督は、

２０１３年コンフェデレーションズカップは、開催国ブラジルの優勝という結果で幕を閉じた。 ワールドカップの前哨戦として行われた２週間の大会は、非常に見応えある戦いだったと言っていいだろう。３連敗に終わったとはいえ、アジア王者として出場した日本代表もイタリアを苦しめるなどの健闘を見せ、大会の盛り上げに一役買うことができた。 ４強にふさわしい４チームが勝ち上がった準決勝はどちらも激戦となり、欧州対決、南米対決をそれぞれ制したスペインとブラジルが決勝に進出。世界王者・欧州王者と開催国という最高のカードが実現し、ここ数年にわたって世界の頂点に君臨し続けてきたスペインを「王国」が見事なサッカーで撃破してみせた。 大会MVPのゴールデンボールを受賞したネイマールを筆頭に、強烈な個を持った選手たちが輝きを放つ場面も多かった。以下のリンクより、Goal国際版の選出による大会ベストイレブンを紹介する。