タグ

ブックマーク / www.kyoto-u.ac.jp (12)

  • シジュウカラに言語の核:2語を1つにまとめる力(併合)を確認

    鈴木俊貴 白眉センター特定助教らの研究グループは、鳥類の1種であるシジュウカラにおいて、2つの連続する鳴き声を1つのまとまりとして認識する能力を実験的に確認しました。 ヒトの多彩な言語表現は、2つの要素を1つにまとめる力のもとに成り立ちます。例えば、「小さくて黒い犬」という表現は、「小さくて」と「黒い犬」が1つにまとまったものであり、そのうち「黒い犬」は、「黒い」と「犬」が1つにまとまった表現です。このように、2語を1つのまとまりとして認識する能力は、言語学では併合(Merge)と呼ばれ、ヒトの言語の核であると考えられています。 シジュウカラは、仲間と共に天敵を追い払うための号令として、警戒声と集合声を連ねて鳴きます。この音列を1つの音源(1羽を想定)から再生すると、それを聴いたシジュウカラは天敵を追い払うために集まります。しかし、警戒声と集合声を2つの音源(2羽を想定)から別々に聴かせる

    シジュウカラに言語の核:2語を1つにまとめる力(併合)を確認
  • ヒガラはシジュウカラの警戒声から天敵の姿をイメージできることを解明 -鳥類における他言語理解-

    鈴木俊貴 白眉センター 特定助教は、鳥類が他種の警戒の鳴き声から天敵の姿をイメージする能力をもつことを実験により明らかにしました。 多くの動物は天敵(捕者など)に遭遇すると特別な鳴き声を発して警戒します。この鳴き声(警戒声)は、同種の仲間に危険を伝えるだけでなく、周囲に暮らす他種の動物にも警戒行動を促すことが知られています。研究では、ヒガラが他種(シジュウカラ)の警戒声に反応する際、天敵の姿をイメージし、その意味を理解していることを実験によって明らかにしました。私たちは外国語を理解するとき、単語の指示する対象や概念をイメージしながら解釈します。動物たちも同様の能力を使って他種の音声(他言語)を理解していることが、今回初めて示されました。 研究は、野生動物の高度なコミュニケーション能力を明らかにしただけでなく、私たちの言語能力の起源や進化に迫る上でも重要な成果です。 研究成果は、20

    ヒガラはシジュウカラの警戒声から天敵の姿をイメージできることを解明 -鳥類における他言語理解-
  • 地下の菌類のネットワークが森林の安定と変化の原動力であることを解明 -なぜ森林ではさまざまな樹木が共存でき、時間とともにその姿を変えるのか- — 京都大学

    門脇浩明 学際融合教育研究推進センター特定助教(兼・フィールド科学教育研究センター連携助教)、山哲史 理学研究科助教、東樹宏和 生態学研究センター准教授らの研究グループは、大規模野外操作実験によって、地下の菌類のネットワークが生み出す土壌環境の変化が森林を形作る重要な要因であることを明らかにしました。 土壌微生物の一大グループである菌根菌は、植物の根に住みつき、菌根共生と呼ばれる植物との栄養のやりとりをしていることが知られていたものの、実際に、菌根菌のはたらきが森林動態とどのように関連しているのかは分かっていませんでした。研究によって、菌根菌がつくりだす地下のネットワークやそれが引き起こす環境変化によって異なる樹木の種類が共存できたり、特定の樹種が優占するようになったりすることが分かりました。 研究成果によって、なぜ森林では多様な種の樹木が共存できるのか、また、なぜ植生が時間とともに

    地下の菌類のネットワークが森林の安定と変化の原動力であることを解明 -なぜ森林ではさまざまな樹木が共存でき、時間とともにその姿を変えるのか- — 京都大学
  • 情報量は宇宙トンネルの断面積 -ミクロな情報量を計算する幾何学的公式の発見-

    滉嗣 基礎物理学研究所修士課程学生と高柳匡 同教授は、量子ビットの「Entanglement of Purification」(純粋化量子もつれ)と呼ばれる情報量を計算する新しい幾何学的公式を発見しました。 研究成果は、2018年3月26日に国際学術誌「Nature Physics」にオンライン掲載されました。 量子もつれの量を幾何学的に計算する公式を著者の一人 ( 高柳 ) がポスドク時代に発見してから10年以上経過しました。この研究成果は、「宇宙が量子ビットで創られている」という新しいアイデアを生み出し、最近では世界中で活発に研究が進められている大きな研究テーマとなっています。しかし、この発見は氷山の一角に過ぎませんでした。ずっと一般的な公式が存在することが予想されていたにも関わらず、なかなか明確な答えを得ることができなかったのです。ところが、今回、修士課程学生(梅)の鋭い洞察

    情報量は宇宙トンネルの断面積 -ミクロな情報量を計算する幾何学的公式の発見-
    achakeym
    achakeym 2018/04/12
  • シジュウカラの音声言語、単語から指示対象をイメージする能力を確認

    従来、動物の音声コミュニケーションは、話し手が聞き手の行動を機械的に操作する単純なものであると考えられてきました。研究は、この枠組みを覆しうる大きな成果です。「リンゴ」と聞くと赤いリンゴを頭に思い描くように、シジュウカラも「ヘビ」を示す鳴き声からヘビをイメージできるのです。私たちが会話の中で用いる様々な認知能力は、実は他の動物にも広く進化しているのかもしれません。 概要 シジュウカラは天敵のヘビをみつけると、「ジャージャー」と聞こえる特別な鳴き声を発し、仲間に警戒を促します。この鳴き声は、ヘビに遭遇した時以外に発せられることがないので、「ヘビ」を示す単語(名詞)であるかもしれません。もしそうであれば、ヒトの言語と同様に、仲間のシジュウカラ(聞き手)にヘビのイメージを想起させる可能性があります。 そこで研究では、このヘビ特異的な鳴き声が、仲間のシジュウカラ(聞き手)にヘビに関する視覚イメ

    シジュウカラの音声言語、単語から指示対象をイメージする能力を確認
  • 探検!京都大学

    時計台の時計 時計台の時計は、1925年2月に時を刻み始めました。ドイツのシーメンス社製で、ドイツ人技師が組立に当たりました。文字盤照明装置の設計者は、工学部建築学科初代教授で時計台の設計者でもある武田 五一氏 塔の高さ 95尺(約30メートル) 長針 長さ: 3尺5寸(約1.35メートル) 重さ: 8貫(30キログラム) 短針 長さ: 2尺8寸(約1メートル) 重さ: 3貫(11.25キログラム) (参考) 一尺 = 30.3030303 センチメートル、 1寸 = 3.03030303 センチメートル、 1貫 = 3.75 キログラム 湯川記念室 湯川博士の研究生活の面影を伝えてその偉業を偲ぶために、湯川博士が使用していた旧所長室を「湯川記念室」として保存。書籍(遺著約250冊、蔵書約1,920点)を所蔵。 湯川秀樹氏 京都帝国大学理学部出身。1949年日人として初めてノーベル物理学

    探検!京都大学
    achakeym
    achakeym 2015/07/01
    何これ感動 こんなん見せられたら志願したくなるわ
  • 探検!京都大学|京大先生図鑑

    木村大治【KIMURA DAIJI】 アフリカ人類学を業としながら、その延長線上として宇宙人にも興味を抱く。テーマは「宇宙人との間にコミュニケーションは成立するか?」──宇宙人類学のフィールドは来宇宙だが、「行きたいけどまだ行けてない」(木村先生)ため、もっぱらSF小説や宇宙飛行士の手記を紐解きながら“宇宙人と会ったらどうしよう?”と「思考実験」する日々である。 分類アジア・アフリカ地域研究研究科 専門文化人類学/宇宙人類学 職名教授(理学博士) 詳しく見る 内田由紀子【UCHIDA YUKIKO】 5年前に男児を出産、育児をしながら研究生活を送っている。自らの性格を「こだわりがないのがこだわり」と分析。それは学生時代に所属したサイクリング部で培われたもの。バリバリの体育会系で、合宿に行けば風呂は入れず、ましてや化粧などできない、という環境だったが、“それでも自転車があればどこにでも行

    探検!京都大学|京大先生図鑑
    achakeym
    achakeym 2015/07/01
  • 平成27年度学部入学式 式辞 (2015年4月7日)

    日、京都大学に入学された3,002名の皆さん、入学誠におめでとうございます。ご列席の理事、副学長、学部長、部局長、および教職員とともに、皆さんの入学を心よりお祝い申し上げます。同時に、これまでの皆さんのご努力に敬意を表しますとともに、皆さんを支えてこられましたご家族や関係者の皆さまにお祝い申し上げます。 4月は桜の季節であるとともに、さまざまな木々が芽吹き、新緑が山々を彩る季節でもあります。豊かな水に恵まれた琵琶湖の近くに位置し、盆地に育つ湿気に富んだ森に囲まれた京都では、とりわけこの鮮やかな色彩が目に映り、心を躍らせます。教育の場だけでなく、多くの職場がこの季節に新しく参加する人々を迎えるのには、この自然の背景が大きな影響を与えているのだろうと思います。それまで冬の寒さに縮こまり、凍った心や身体を解き放ち、すべての生物がいっせいに活動を始める。その勢いに誰もが同調して、世の中が騒がしく

    平成27年度学部入学式 式辞 (2015年4月7日)
    achakeym
    achakeym 2015/04/08
    “ 山極 壽一”
  • 母親と他人の狭間 -赤ちゃんが示す「不気味の谷」現象を発見-

    2012年6月13日 明和政子 教育学研究科准教授、岡ノ谷一夫 東京大学大学院総合文化研究科教授と科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業 ERATO型研究「岡ノ谷情動情報プロジェクト」の松田佳尚 研究員らは、赤ちゃんの「感情の発達」と「母親を認識する能力」の関係を研究し、母親と他人を半分ずつ重ね合わせた「半分お母さん」の顔を見ようとしない「不気味の谷」現象を発見しました。 生後半年以降の赤ちゃんは母親と他人を区別したうえで、両者を好んで見ることが知られています。「母親(親近感)」と「他人(目新しさ)」は、全く違う存在にも関わらず、赤ちゃんが両方を好んで見るため、どのように母親と他人の区別をしているのか分かりませんでした。また、どの程度母親の顔に敏感かも不明でした。 研究グループは、この問題を解明するために、生後7~12ヵ月の赤ちゃん51名が、母親、他人、「半分お母さん」の3種類

    母親と他人の狭間 -赤ちゃんが示す「不気味の谷」現象を発見-
    achakeym
    achakeym 2012/06/13
  • 電子状態の違いを検知する新しい分子吸着現象を発見-酸素と窒素の超高効率分離技術の開発-

    2010年6月7日 京都大学 独立行政法人 科学技術振興機構 財団法人 高輝度光科学研究センター 独立行政法人 理化学研究所 このたび、京都大学、独立行政法人 科学技術振興機構(JST)、財団法人 高輝度光科学研究センター(JASRI)、独立行政法人 理化学研究所の研究グループは、大阪府立大学、大阪大学と協力し、電子のやり取りの可能な多孔性物質を合成して選択的な分子吸着特性を発現することに成功しました。 研究成果の概要  北川進 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)副拠点長・教授、松田亮太郎 科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業ERATO型研究「北川統合細孔プロジェクト」グループリーダー・iCeMS特任准教授、下村悟 工学研究科・iCeMS特別研究員らの研究グループは、電子のやりとりが可能なナノメートルサイズの細孔物質を合成し、大型放射光施設SPring-8の高

    電子状態の違いを検知する新しい分子吸着現象を発見-酸素と窒素の超高効率分離技術の開発-
    achakeym
    achakeym 2011/06/13
  • ガス分子が情報をON-OFFする -光・磁気メモリー、高感度センサーの革新にむけた新しいスピントロニクス化学の展開-

    ホーム ガス分子が情報をON-OFFする -光・磁気メモリー、高感度センサーの革新にむけた新しいスピントロニクス化学の展開- 2009年3月27日 京都大学 独立行政法人 理化学研究所 京都大学(総長:松紘)、独立行政法人 理化学研究所(理事長:野依良治)は、ガス吸着現象を利用して、物質の磁性を吸着されたガス分子がコントロールする、まったく新しいナノ物質の化学合成に成功しました。これは、ナノサイズ細孔を持つ多孔性金属錯体の一種で、我々の身近な鉄を材料元素として導入したことが、この新しいスピントロニクス化学という概念の起点となりうる今回の材料設計を成功に導きました。 京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)副拠点長の北川進 教授(理研放射光科学総合研究センター 空間秩序研究チーム チームリーダー、JST ERATO 北川統合細孔プロジェクト研究総括兼任)、京都大学大学院

    ガス分子が情報をON-OFFする -光・磁気メモリー、高感度センサーの革新にむけた新しいスピントロニクス化学の展開-
  • 第2回 「本物のダシを味わうことは教養である」 - 12月 カンフォーラで料亭のダシ体験を -

    伝統的な鰹・昆布ダシの洗練された美味しさの感動を次世代に伝えるために、京都大学農学研究科寄附講座の未来戦略講座(味の素寄附講座)は、NPO法人日料理 アカデミー(理事長村田吉弘「菊乃井」当主)と京都大学生協の協力を得て京大生に京都の料亭の物のダシの味わいを体験してもらうプロジェクトを企画しま した。 日の伝統的な文化物の味に触れ、に対する興味や関心を持つきっかけになればと思います。 皆さんの積極的なご参加をお待ちしています。 場所 時計台前レストラン「カンフォーラ」 日時 平成21年12月15日(火曜日)、16日(水曜日) 15時~17時 プログラム内容 京料理料理人によるダシの味わいに関する講義と料理人による料亭のダシの引き方体験 参加費 無料(各日とも100名の事前申し込みを受け付けます) 応募資格 学生と教職員 応募方法 airad08*kais.kyoto-u.a

    第2回 「本物のダシを味わうことは教養である」 - 12月 カンフォーラで料亭のダシ体験を -
  • 1