2018年11月末、駄菓子業界に激震が走った。 東京都荒川区「あらかわ遊園」のほど近くで、長らく子どもたちに愛されてきた駄菓子もんじゃ店「こどもの家 きくや」が、およそ50年の歴史に幕を下ろしたのである。 ▲在りし日の「こどもの家 きくや」の姿 ここは、駄菓子店であると同時にもんじゃを提供するお店だった。単なる駄菓子店でさえ減少する一方なのに、こと「駄菓子もんじゃ」を出すお店となるとさらに深刻の度合いを増す。 と、ここで「そもそも“駄菓子もんじゃ”ってナニよ!?」という声が聞こえてきそうなので、簡単に説明させてもらう。 一般的な駄菓子店では袋詰されたうまい棒やふ菓子といった問屋から仕入れたものが売られているが、そうした駄菓子が流通する前は、お店で簡単にこしらえたものが駄菓子として提供されていた。 そうしたもののひとつがもんじゃ。 ▲きくや店内の様子。アルコールも置いていたが、ついたての奥は