国際結婚が破局した後、日本人の親が無断で子どもを日本に連れ去るトラブルが相次いでいる問題で、外務省が対応に苦慮している。連れ去られた子どもを元の居住国に戻す仕組みを定めた「ハーグ条約」に未加盟の日本に対し、欧米各国の風当たりは強まる一方だ。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で亀裂が走る米国からはこの問題でも「イエローカード」が突き付けられた。(政治部・佐藤圭) 「米議会でも懸案事項になっている。日米関係の大きな懸念になりかねない」−。キャンベル国務次官補は来日中の二日、「子の奪取」とも呼ばれる子どもの連れ去り問題に絞って記者会見した。