横浜をモデルにした街並みや建物が登場するアニメ作品の制作や宣伝活動に、横浜市が協力する例が増えてきている。行政としては予算を使わず街をPRできる利点があり、制作者側にも公的な「お墨付き」を得られるメリットがある。一方、アニメの内容次第ではPRが逆効果になるかもしれず、「プラスかマイナスか、どっちに振れるか読みにくい」といったリスクもはらんでいる。 (志村彰太) 子ども向けアニメ「プリンセスプリキュア」の三十一日公開の映画では、冒頭のシーンに横浜市中区の外交官の家やブラフ18番館をモデルにした建物が登場する。二〇〇四年に始まったこのシリーズでは、一一年からみなとみらい地区など横浜の観光地が登場する。映画を配給する東映の担当者は「作品の世界観として、横浜のイメージがぴったりだった」と説明する。 京都精華大学アニメーション学科の津堅信之准教授によると、実在の都市がアニメに登場するのは珍しくない。