福島第1原子力発電所4号機の使用済み核燃料貯蔵プール(約1400立方メートル)をめぐり、日米で見解の違いが鮮明化している。日本側は19日、自衛隊による放水準備を進めたのに対し、米専門家らはプールに亀裂が入り冷却水が漏れ、「打つ手のない」(米物理学者)状況に追い込まれる可能性を指摘している。 4号機では15日早朝に爆発音が確認された。5階にあるプール付近で爆発が起きたとみられ、建屋が大きく破損した。計測機器が電源喪失で使えないうえ、建屋内は放射線量が高く、東京電力はプールの水位や温度を確認できない状況となっている。このことが日米間の食い違いを生む要因となっている。 米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)は18日、米原子力規制委員会の複数の専門家の見解として、プールの壁に亀裂か穴が開いていると報じた。地震が起きた後の事態の推移のほか、事故発生時に同原発にいた米国人から得た情報をもとに判断したとい