ルラ元大統領の勝利を受けて、中心街のパウリスタ大通りに集まったルラ氏の支持者=サンパウロで2022年10月30日、中村聡也撮影 30日投開票された南米ブラジルの大統領選決選投票は、左派のルラ元大統領(77)=労働者党=が、右派の現職、ボルソナロ大統領(67)=自由党=をわずか1・8ポイントの小差で制し、返り咲きを果たした。左派への政権交代は約6年半ぶり、ルラ氏本人は12年ぶりに大統領官邸に戻る。ルラ政権(2003~10年)の貧困救済策を通じて経済成長を期待する貧困層の支持を受けて勝利した。しかし、経済状況は当時に比べはるかに悪化しており、夢の「再現」への道は険しい。【サンパウロ中村聡也】 都市部で支持広がらず 選挙管理当局の最終発表によると、ルラ氏の得票率は50・90%、ボルソナロ氏は49・10%。就任は23年1月1日。 ルラ氏は30日夜、サンパウロで勝利演説し「貧しい人たちが1日3食を食