1 : 工学部(大阪府) :2007/07/31(火) 02:51:55 ID:xhFpbOKg0 ?PLT(16377) ポイント特典
この小説は、読み手に感情移入をさせないことに、成功している。全編モノローグで、カッコ 「 」 で括られた会話が出てこないのが異質だ。読み手を含む他人を寄せ付けない淡々とした語り口が恐ろしい。こいつに感情とやらがあるのか? アゴタ・クリストフ「悪童日記」を思い出す。 「ミノタウロス」(佐藤亜紀著)―― 舞台は二十世紀初頭のウクライナ。ロシア革命による内戦が続く激動の時代。裕福な家庭に育ち、高い教育を受けた主人公が、家族と全財産を失う。以後、殺戮、略奪、強姦と人獣の日々が描かれる。もちろん、泣いたり怒ったりすることもあるが、それらは獣じみた情動に見える。 戦争により表現される人間のおぞましさや、生々しいドンパチ場面も見どころだが、主人公が次に何を言い出すか気になって仕方がないうちにページをどんどんめくらされる。歴史モノというよりも、ノワールものとして評価したい。 人間を人間の格好にさせておくも
今の高齢者も若い時に搾取されていたのかいないのか これが重要な視点だと思う。 今の高齢者も若い時に搾取されていたし、上の世代から圧迫されていた。そこだけ見たら、今の若者より大変だった所も多いと思うけど、その代わりになるものがあった。彼らは「10年たったら、20年たったら俺の番だ」と思えたのだ。 この感覚が若い人にはわかりにくいと思うので、その実感がどのように生まれたのかについて、思いつくままいろいろ書いてみる。 一番わかりやすいのは、投資のリスクという話だと思う。 右肩上がりの経済で一番楽なことは、投資に失敗が無いということだ。銀行から借金をして、土地を買い工場を立てる。経済が右肩上がりに成長しているから、その工場をヘタに経営しても儲けるのが楽だけど、それ以上に失敗した時の始末が楽であることが重要。黙っていても土地が値上りするから、しばらく待って土地建物を売り払えば、投資は回収できて借金は
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く