これまでマーベル・シネマティック・ユニバースの新作や、『ワイルド・スピード』などの人気シリーズの新作などが公開されると、例えば中国や韓国の興行で日本の初動成績の何十倍もの数字が出て驚かされることがあった。もちろん、日本の映画マーケットの規模自体が、今では中国や韓国とは比較にならないほど小さくなってしまったこともあるのだが、それにしても「ここまでケタが違うのはどうしてなのか?」と思わずにはいられなかった。 2年前、ソウルに滞在していた週末、まだ日本で公開されてない作品でも観ようとシネコンを訪れた時、その理由を目の当たりにすることとなった。ちょうどその週末は『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』の公開週だったのだが、12スクリーンを擁する大型シネコンに足を運ぶと、実に10スクリーンで同時に『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』を公開していたのだ。韓国にはスクリーンクォータ制度と