こわい本とはこういうもの。小説読んでて、久しぶりに「こわい」「おそろしい」「もうヤメテ」体験をした。ラストに説明を求める人は、その禍禍しい終わり方に読後感サイアク気分をたっぷりと味わえるだろう。 人よりはグロ・ヘンタイ・血まみれ耐性はあると思っていた。しかし、この正統派ゴシックホラー(救いなし)を読むうちに、何度もゾっとさせられたことは白状しておく。 とはいえ「正統派」なので展開はすぐに見抜ける。今の読者ならほとんど分かるに違いない。ほら、あれだ。80年代に流行ったホラー映画のアレ。伏線を張って「来るぞ来るぞ~」と読者に思わせておいて、やっぱり、 というやつ。いわゆる「お約束」をキチンと守ってくれる。でも13金のようなビックリ箱みたく脅かすだけの小説ではないし、最近の低級な「読者を騙す」叙述系でもないので、ご安心あれ。ストーリーとキャラでじわじわ怖くさせて、バーン!!とくる。 スレっからし