福井市の昨年1年間の油揚げの購入額(1世帯あたり)が全国の県庁所在地、政令市52市でトップだったことが、総務省の家計調査でわかった。 調査が始まった1963年から53年連続首位を維持しており、県民の根強い「油揚げ愛」が改めて示された。 2015年の調査(速報値)によると、福井市内の1世帯あたりの「油揚げ・がんもどき」の購入額は6557円で、2位の金沢市(4976円)、3位の大津市(4592円)を大きく引き離した。 浄土真宗の信仰があつい県内では、貴重なたんぱく源として開祖・親鸞の命日前後の「報恩講」の料理に油揚げが並び、後に一般家庭にも広がったとされる。 全国的には薄揚げの需要が多いが県内では厚揚げが中心。みそ汁や煮物だけでなくステーキやいため物としても食卓を彩る。居酒屋では大根おろしとしょうゆと合わせた「厚揚げ焼」が定番メニューとなっている。 1925年創業の老舗専門店「谷口屋」(坂井市