人体組織の3Dプリンティング市場は、まだ市場規模としては小さい。だが、人類の未来を変えるかもしれない。 ダニー・カブレラとリッキー・ソロルザーノはペンシルベニア大学在住時に、バイオ系スタートアップ「バイオボット」を立ち上げた。米フェデラルフィアにあるその本社には、製薬業界の未来を変えるであろう、3Dプリンターが所狭しと並んでいる。 この3Dプロンターは皮や骨、肺、耳など、人体の組織を作ることができる。もちろん、同じことができる3Dプリンターは他にもある。だが、同社の「バイオボット1」の価格はなんと1万ドル(約100万円)。競争他社の20分の1値段である。 今はまだニッチや市場に過ぎないが、市場調査会社「アキュレイ」の予測では、人体組織の複製は2025年には90億ドル相当のグローバルビジネスに成長する。製薬会社が、臨床試験の際に3Dプリンティングで作られた人体パーツを使う可能性があるからだ。