開発に隠された数々のドラマ シコー技研社長の白木学が歩んできた独創的で挑戦的な研究開発人生は、超小型モーターの開発の歴史そのものである。そして、携帯電話の振動モーター、パソコンのCPU(中央演算処理装置)を冷却する小型ファンモーター、携帯電話のカメラ向けオートフォーカスレンズ駆動用モーターやリニアモーターなど、同社が誇る主力の小型モーターには多くの開発と事業化に至るドラマが隠されている。 白木が大手企業に依頼されて最初に手掛けた仕事は、モーターの巻き線機の試作。白木が1976年に起業するキッカケとなった製品だ。従来の機械式から電気式に転換し初の自動化を実現した巻き線機である。 この技術をベースに開発したのが薄型モーター。通常、小型モーターは鉄芯にコードを巻く方式なのに対し、白木の技術は巻くところがない空芯にコードを巻くいわゆる「コアレスコイル」を応用した超小型モーター。鉄芯をなくしたことで
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